便秘解消のためにマッサージをしてみよう!
スムーズに排便ができないと、スッキリしないものですよね。体も重たく感じられてしまいます。
便秘の解消には食生活の見直しや適度な運動などが大切ですが、腸をマッサージすることも効果的です。
特に「腸の動きが鈍くなって起こる便秘(弛緩性便秘)」の場合、マッサージで体の外から刺激を与えてあげることでスムーズに排便できるようになることもあるので、ぜひ今日から試してみてください。
おなかのマッサージは、便秘解消だけでなく、ぽっこりおなかの解消にも役立ちます。
自宅で簡単にできるマッサージも多いので、時間を見つけてゆっくりとマッサージしてみましょう。
マッサージはいつ行うのが効果的なの?
では、便秘解消のマッサージはいつ行うのが効果的なのでしょうか。
便秘を解消するためのマッサージは、食後2~4時間ぐらいが最も効果が出やすいタイミングだといわれています。
食べた食事が胃から腸へ動いていくタイミングなので、そのタイミングに合わせてマッサージを行うことで、より効果的に腸に刺激を与えることができるのです。
マッサージを1回行っただけでスムーズに排便できる人もいれば、なかなか効果が表れないという人もいます。
まずは食後2~4時間の間に毎日マッサージを行ってみてください。
腸の動きが活発になってくれば、おのずと便秘も解消されていきます。
おすすめの便秘解消マッサージ
便秘解消マッサージといっても、様々なマッサージがあります。
ここでは、代表的なマッサージ法を5つご紹介しましょう!
「の」の字マッサージ
便秘解消マッサージの代表といっても過言ではないのが、おなかに「の」の字を書くようにして行うマッサージです。
腸の形にそって刺激を与えてあげることで、より腸が活発に動きやすくなります。
「の」の字マッサージのやり方
- 1.仰向けに寝転びます。腰の下に枕やクッションなどを入れるとやりやすいです。
- 2.親指以外の指をそろえて、おなかの上に置きます。
- 3.ゆっくり呼吸しながら、時計回りに「の」の字を書くように軽く押しながら動かします。
- 4.30周ぐらいを目安に3の動作を繰り返します。
座った状態でのマッサージ
デスクワークが多い人や、なかなか席を立つことができない時は、座ったままマッサージを行いましょう。
座った状態でできるので、トイレの中で行うのも効果的です。
座った状態でのマッサージのやり方
- 1.座った状態で背筋を伸ばし、姿勢を良くします。
- 2.おへそをへこませ、お尻の穴を閉じます。
- 3.ゆっくりと体を左右にひねります。左右5秒ずつ静止しましょう。
ねじれ腸マッサージ
雑誌で取り上げられ、一時期話題になったマッサージが「ねじれ腸マッサージ」です。
おなかの痛みを伴う便秘や運動不足からくる便秘に効果があります。
おなかの痛みを伴う便秘の場合、便がねじれた腸の内部に引っかかっているせいでおなかが痛くなります。
腸のねじれは生まれつきのことが多いため、マッサージやトレーニングで解消することは難しいと言わざるを得ません。
しかし、ねじれ腸マッサージで引っかかっている便を動かしてあげれば、おなかの痛みも改善することが多いので、ぜひチャレンジしてみましょう。
ねじれ腸マッサージのやり方
A腸全体をほぐす
- 1.足を肩幅に開いて立ち、両手を水平に広げる
- 2.ラジオ体操のように体を左右にひねる
(この時、おなかに意識を向けることが大切です。)
Bわき腹をほぐす
- 1.あおむけに寝転び、両膝を肩幅に開いて立て、右手をおへをの横に、左手をわき腹に添えます。
- 2.親指以外の4本の指で、左右交互に押します。
- 3.肋骨の下から骨盤にかけて、指の位置をずらしながら1分程度マッサージを続けます。
C下腹をほぐす
- 1.あおむけに寝転び、両膝を肩幅に開いて立て、左右の手をおへその横10cmのところに当てます。
- 2.親指以外の4本の指で、リズムよく左右のおへその横を交互に押します。
- 3.肋骨の下から恥骨の上までの間を、指の位置を変えながら1分ぐらいマッサージします。
A・B・Cの動作を、朝食前と寝る前の1日2回行うと便秘の解消に効果的です。
落下腸マッサージ
「立った時だけ下腹がぽっこり出てしまう」
「運動をしても便秘が解消されない」
という人は、大腸全体が骨盤の中に落ちこんでいる「落下腸」の可能性があります。
これも体質的なものなので、マッサージやトレーニングなどで解消することは難しいものです。
しかし、「落下腸マッサージ」を行うことで腸が刺激され、スッキリと排便しやすくなるので試してみてください。
落下腸マッサージのやり方
- 1.あおむけに寝転び、両膝を肩幅に開いて立てます。
- 2.恥骨の上に、両手の親指以外の指を置きます。
- 3.おなかが少しへこむぐらいの強さで、ぐっと上に押しあげます。
この時、腸を引っ張り上げるイメージで行うのがポイントです。
ガス抜きマッサージ
便秘でおなかが張って苦しい!という時には「ガス抜きマッサージ」を行ってみましょう。
おなかの中にガスが溜まると、悪い菌が増えてますます便秘が悪化してしまいます。
定期的にガスを抜いてあげることで、便が適度な硬さになり、動きやすくなるので、毎朝トイレに行く前に「ガス抜きマッサージ」を行ってみましょう。
ガス抜きマッサージのやり方
- 1.体の右側を下にして横になり、右わき腹の下に畳んだタオルや枕を入れます。
- 2.左手で、右わき腹を引き上げるように1分ぐらいマッサージします。
- 3.左側を下にして横になり、左わき腹の下に畳んだタオルや枕を入れます。
- 4.右手で、左わき腹を引き上げるように1分ぐらいマッサージします。
- 5.あおむけに寝て、両手の親指以外の指で下腹を優しく1分ほどさすります。
- 6.うつ伏せになってゆっくりと深呼吸をします。
マッサージを行う際の注意点
便秘解消に効果的なマッサージですが、行う際に注意したいことがあります。
便秘解消マッサージを行うときは、次の3つのポイントに注意して行いましょう。
呼吸を意識して行おう!
便秘の解消には、おなかを動かすことが大切です。
マッサージをするときは、意識して腹式呼吸をしてみましょう。
腹式呼吸は、息を吸うときにおなかが膨らみ、吐くときにおなかがへこみます。
横隔膜や腹筋をたくさん動かすため、横隔膜や腹筋に刺激されて腸もよく動くようになります。
やりすぎに注意しよう!
マッサージを行うときは、やりすぎに注意しましょう。
やりすぎるとおなかが痛くなったり、腸の動きが活発になりすぎて下痢になってしまったりします。
マッサージをするときは、あくまでも優しく行うことを心がけてください。
おなかはとてもデリケートな場所です。
力を入れてマッサージを行うと、内臓を痛めてしまうこともあります。
効果が出ないからといって、一日に何度も行うのも良くありません。
頑固な便秘の解消には時間がかかります。
焦って解消しようとせず、気長に毎日のマッサージを続けましょう。
症状が悪化したら病院へ行こう!
「便秘解消のマッサージをしているのに、かえって便秘がひどくなってしまった」
「便秘解消のマッサージをしてから、おなかの痛みが消えない」
もしマッサージの後に便秘が悪化してしまったり、体調がおかしくなったりした場合は、我慢しないで病院を受診することも大切です。
マッサージをはじめとした様々な解消法を試しても解消しない便秘の背後には、大きな病気が隠れていることがあります。
また、おなかの痛みが消えない場合は、マッサージなどでおなかを痛めてしまった可能性があります。
いずれの場合も放っておいて良いものではないので、内科または消化器科を受診して医師の診察を受けましょう。
毎日のマッサージでスッキリ!
便秘は、放っておくと大きな病気にもつながることがある症状です。
「最近スッキリしないな」と思ったら、早めに解消するようにしましょう。
便秘は、毎日の積み重ねで起こります。
便秘を解消するには、今回ご紹介したようなマッサージを行うだけでなく、生活習慣を見直したり、適度に体を動かしたりすることも大切です。