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綺麗な脇のイメージ

ワキガってうつるの? 疑惑の真相と理由を解説

「ワキガは他人にうつる」
このような噂を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。
きつい臭いがする上に他人にうつってしまうとなれば、まさに踏んだり蹴ったりです。
ワキガを気にするあまり、周囲の人との接触を避けるようになってしまった人もいることでしょう。

しかし、この噂は完全な誤解です。
ワキガは他人にうつるような性質のものではありません。
ここでは、ワキガが他人にうつらない根拠や、誤解が発生してしまう理由について解説します。

ワキガがうつることは絶対にない

ワキガがうつらないイメージ

最初に断言しておくと、ワキガがうつることは絶対にありません。
ワキガの原因は細菌やウイルスではなく、個人の体質だからです。

腋は汗をかきやすい場所なので、ワキガと汗に関係があることは何となく想像できますよね。
でも、単に汗っかきだからワキガになるわけではないのです。

汗を出す汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
エクリン腺の汗は、運動時などに分泌される、サラッとした汗のこと。

多少酸っぱい臭いがして、いわゆる「汗臭さ」の原因になりますが、それほど強烈なものではありません。

ワキガの原因となるのは、アポクリン腺から分泌される汗です。
アポクリン腺の汗は脂質やタンパク質を多く含んでおり、これらの成分が皮膚の常在菌によって分解されることで、ワキガの臭いの原因物質が発生します。

つまり、ワキガの人は他の人よりもアポクリン腺が多く、それゆえに脇が臭いやすいと考えられるのです。

汗腺が他の人の体に移動するはずもありませんから、ワキガがうつることもありえません。
臭いへの対応は必要ですが、あまりに接触を恐れる必要はないのです。

ワキガの臭いがうつることはあるが、一時的なもの

臭いがうつるイメージ

「あなたにワキガをうつされた!」
周囲から、こんな文句をつけられた経験のある人もいると思われます。
でも、先に解説したように、ワキガがうつることはありえません。

ワキガがうつったように感じるのは、何らかの理由でワキガの臭いが一時的にうつっただけなのです。
ワキガの臭いがうつる主な理由を挙げてみましょう。

①服の貸し借り

ワキガの人の服には、ワキガの臭いがうつることがあります。
服の腋の部分が黄色くなっていれば、臭いの原因物質が染み付いていると考えていいでしょう。

これは洗濯しても取れるとは限りません。
服を貸せば、相手にも臭いがうつってしまう可能性はあるでしょう。

②家具の共有

ワキガの人がソファーや椅子に長時間腰かけると、服と同じように臭いがうつる可能性があります。
リビングなど、家族みんなが同じ家具を使う場所では、家具を通して臭いがうつってしまうかもしれません。

③腋への密着

服や家具などを介さなくても、ワキガの人の腋に体をこすりつければ、臭いの原因物質はうつります。
誰かと抱き合ったり、じゃれついたりした後には、相手に臭いがうつっているかもしれません。

もちろん、少し触れたくらいではうつりませんから、あまり神経質にならないことをおすすめします。

ワキガは思春期に発症しやすい。遺伝に注意

思春期のイメージ

つい先日まで何ともなかったのに、ある時を境にワキガになってしまった人は、「誰かからワキガをうつされた!」と考えるかもしれません。
しかし、ワキガが他人にうつる可能性がない以上、「自分がワキガを発症した」と考えるべきです。

特に注意が必要なのは思春期
ワキガの原因となるアポクリン腺は、第二次性徴を迎えると大きく発達します。

そのため、小学校高学年~中学生ごろになると、突然ワキガを発症する可能性があるのです。
これは誰にでも起こりえることですから、自分の体がおかしいのだと心配する必要はありません。

アポクリン腺の数は優性遺伝するとされているので、親がワキガなら、子供に遺伝する可能性は高いといえます。

あらかじめワキガになる可能性を考慮しておけば、対応もしやすいですよね。
家族や親族にワキガの人がいるなら、いざという時に慌てないよう、対処法を調べておくといいでしょう。

簡単にできるワキガの対処法5選

ワキガの対処法のイメージ

他人にうつらないとわかっても、やはりワキガの臭いは気になるものですよね。
この臭いさえ克服できれば、何の遠慮もなく周囲と触れ合えるはずです。

重症の場合は手術も選択肢に入りますが、多くのケースでは自力で臭いを軽減することができます。
基本的な対処法を紹介しましょう。

①汗をかいたらすぐに拭く

汗を放置すると、常在菌による分解が進み、臭いが発生してしまいます。
濡れタオルやウェットシートを使い、こまめに汗を拭きましょう。

②脇毛を処理する

脇毛は雑菌が繁殖しやすく、臭いがこもる原因にもなります。
脇毛を処理してしまえば、ワキガの臭いを予防でき、汗も拭きやすくなるでしょう。

ただし、毛抜きや脱毛テープを使うとアポクリン腺に刺激を与え、ワキガを悪化させることがあります。
シェービングクリームをたっぷり使い、清潔な安全カミソリで剃るのがおすすめです。

③脂っこい食事を避ける

アポクリン腺から出る汗の成分は、食事の内容に左右されます。
脂っこい食事が多いと、汗に含まれる脂質も増えてしまい、臭いやすくなるのです。

肉類や卵、ファーストフードやレトルト食品は控えめにし、野菜中心の食生活を心がけましょう。

④ミョウバン風呂に入る

スーパーで簡単に買えるミョウバンには、消臭・制汗・殺菌作用があります。ミョウバンを溶かしたお風呂に入れば、ワキガの症状を軽減できるでしょう。

【ミョウバン風呂の作り方】

  1. 1:焼きミョウバンとペットボトルを用意する
  2. 2:1.5Lの水に50gの焼きミョウバンを溶かし、ミョウバン水を作る
  3. 3:ミョウバン水を30ml~50ml程度、お風呂のお湯に混ぜる

⑤気にしない

ある意味では1番重要なのが、ワキガを気にしすぎないことです。
自分では気になっていても、周囲の人はそれほど気にしていないかもしれません。

うつることはありえないのですから、必要以上に気にせず、気楽に生活しましょう。

まとめ:ワキガはうつらない! 正しい知識を身に着けよう

「ワキガはうつるもの」と誤解している人が多いのは、ワキガに関する正しい知識が広まっていないことの裏返しです。

原因が細菌やウイルスではなく体質にあることを知れば、他人にうつるようなものではないことは自然と理解できます。
ワキガの正しい知識と対処法を身につけ、コンプレックスを克服しましょう。

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