女性の抜け毛の原因とは?
髪の毛は、もともと体を覆う皮膚の一部です。頭皮から出ている部分を「毛幹」、それより下を「毛根」といいます。
髪が抜け落ちると、根元に丸い部分があることがありますよね?あれが毛根です。この毛根は大きくなったりすることはなく、ひたすら髪の毛に栄養を与える部分です。その結果、髪が伸びていきます。
ところで、皆さんは髪の毛の役割を考えたことがありますか?
髪の毛には、次のような役割があります。
- ・体温が急激に低下するのを防ぐ
- ・紫外線をさえぎる
- ・ものが頭にぶつかったときにはクッションの役目をし、その衝撃を軽減する
髪の毛には、外見やオシャレ以外にも、重要な役割があるのです。
そんな髪の毛が抜けたりしてしまうのは、やはり心配ですよね。
抜け毛の主な原因には、「加齢」が挙げられます。加齢というと、体の変化ばかりに注目がいきがちですが、髪も加齢に伴って変化するのです。
皆さんは毎日化粧水をつけたり、たまにはエステに行ったりとスキンケアを行っていることと思います。
抜け毛を防ぐには、スキンケアと同じように毎日のヘアケアが大切です。
もちろん抜け毛の原因は加齢だけではありません。ホルモンバランス、ストレス、不規則な生活習慣、過度なダイエット、間違った頭皮ケアなども大きな原因となっています。
女性の抜け毛を防ぐにはどうしたらいい?
では、女性の抜け毛を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?
抜け毛が気になり始めると、「シャンプーが合っていないのかも?」とシャンプーを変える人も多いのではないでしょうか。
売られているシャンプーを見ると「髪のボリュームが気になる人へ」「頭皮のエイジングケア」といったキャッチコピーをよく目にしますよね。そういった商品の中から選ぶ人もいるでしょう。
でも、どんなに評判が良くても、使ってみて自分に合わなければ意味がありません。
シャンプーを選ぶときは、自分に合っているかどうかをしっかりと意識することが大切です。
①シャンプーもスキンケアと心得て
朝晩、しっかりとスキンケアをするのと同じようにヘアケアをすることも大切です。ただ、女性の場合はケアのし過ぎが問題となっていることが少なくありません。
洗いすぎて頭皮環境が悪くなり、抜け毛・薄毛のトラブルが出ていることが珍しくないのです。しかも、髪の毛のトラブルが起きると、どうにかしたいと思ってさらに間違ったケアをして、抜け毛が増えてしまうという悪循環に陥りがちです。
シャンプーは「髪を洗う」のではなく、「頭皮を洗う」ものです。洗うときはしっかりとこのことを意識しましょう。
汚れだけならブラッシングをしたり、お湯ですすいだりするだけで簡単に落とすことができます。
それでもシャンプーをするのは頭皮の古い角質や乾燥した汗の塩分など、お湯では落ちにくいものを落とすためです。
頭皮を洗うのですから、洗うときは爪を立てずに、指の腹を頭皮に密着させて動かすようにして洗いましょう。
②洗髪後は水分を残さない!
抜け毛や薄毛には、髪を洗った後の自然乾燥は大敵です。髪の毛は濡れるとキューティクルが開き、髪が擦れるだけでもキューティクルがはがれてパサパサ状態になってしまいます。
また、濡れたままだと菌も繁殖しやすく、これが頭皮ダメージの原因にもなります。ですから、すぐに乾かしてください。
洗髪後は、タオルドライをした後、ドライヤーを使って頭皮までしっかり、そして手早く乾かすのがポイントです。このとき、高温を当ててしまうのは逆効果なので、ドライヤーの温度にも注意しましょう。
60度以上の温風は髪のたんばく質の分解を促します。高温の風を当てると、髪が傷んでしまうので注意が必要です。
③根元から優しくブラッシングを
間違ったブラッシングは髪を傷める原因です。
ブラッシングには、からんだ髪をほぐして汚れや抜け毛を取り除き、髪全体に皮脂をいき渡らせるといった効果があります。
急いでいるからと無理に引っ張ったりすると切れ毛や抜け毛の原因になるので、注意しましょう。
特に乾燥している時期は静電気が起きることがありますが、静電気は髪を傷めてしまうので、静電気が起きないように気を配ってください。
また、ブラシに付いた髪の毛はその都度きちんと取り除きましょう。ブラシに髪の毛がついたままだと衛生的にも良くありません。せっかくきれいに洗った頭にまた雑菌をつけるようなものですから、ブラシの衛生にも気を配ってください。
女性の抜け毛を防ぐ生活とは?
30代になると、肉体だけでなく髪にも次第に変化が見られるようになります。今まではなかった髪のうねり、乾燥、抜け毛などの症状が現れ出します。
そこで、シャンプーを変えたり、ヘアパックをしてみたりといろいろと試してみる人も増えるかと思います。
しかし、これだけでは不十分です。
すでに生えてしまっている髪にではなく、これから生えてくる髪に何ができるのかを考えることが大切です。そのためには日々の生活を見直し、髪に良いことを積み重ねていくようにしましょう。
①ストレスは後からやってくる?
普段の生活でストレスを感じない人はいません。どんなにポジティブシンキングな人でも、大なり小なりストレスを感じています。
仕事が忙しかったり、人間関係や家庭で悩みがあったり、皆さんも思い当たるところがあるのではないでしょうか。
「ストレスで髪が抜ける」とよくいいますが、実はストレスを感じた瞬間に抜けるわけではありません。ストレスで髪が抜ける場合は、髪が抜けるまでにしばらく時間差があります。
というのも、大きなストレスを感じると、眠れなくなったり、ホルモンバランスが乱れたりするからです。
すると、徐々に体の調子が悪くなり、それが抜け毛の原因となるのです。
残念ながらストレスを完全になくすことはできませんが、常日頃からストレスを溜め込まないように気を配りましょう。
②生活習慣の見直し
髪と体は別ものではありません。髪は皮膚の変形したものですから、健康に良いものは髪にとっても良いものです。抜け毛を改善したいのであれば、まずは体を健康にすることから始めましょう。
健康な髪作りのために意識したいポイントは3つです。
- ・髪の毛まで十分に栄養が届くように、バランスのよい食事を取ること。
- ・髪の毛をしっかりと育てるためには、質のよい睡眠を十分に取ること。
- ・健康のためには適度な運動をして血流を良くすること。
不規則な生活は抜け毛の元ですから、少しずつ規則正しい生活ができるよう毎日の生活習慣を見直してみましょう。
③髪の毛にも紫外線対策を
日焼けするのは肌だけではありません。髪の毛と頭皮もまた、紫外線のダメージを受けています。特に、頭は体の中で最も太陽に近い部分なので、顔よりも紫外線のダメージを受けやすいといえます。
抜け毛を防ぐためにも、肌と同じように髪の紫外線対策も行いましょう。
晴れていて日差しが強い日はもちろんの、くもりの日でも油断せずに紫外線対策を行うことが大切です。
最近では髪に使える日焼け止めスプレーなども市販されています。もちろん、帽子や日傘を活用するのも良いでしょう。自分に合った方法で構わないので、髪や頭皮の紫外線対策を行うことが抜け毛防止には効果的です。
正しいケアで抜け毛を減らそう!
髪の毛はその人の健康と若さのシンボルです。
抜け毛が多くなり、地肌が見えそうなほど薄くなる背景には、ホルモンバランスや加齢といった体全体の変化があります。
髪の毛だけの問題ととらえずに、体全体をトータルでケアしていくようにしましょう。
きれいな髪をいつまでも保つためにも、まずは健康であることが大切です。
齢を重ねることは避けられませんが、普段から次の3つのことに気を付けてみましょう。
- ①抜け毛や薄毛だけに悩まないこと
- ②髪と体の元気を取り戻すこと
- ③髪や頭皮の正しい洗い方や乾かし方を実行すること
これらを心がけることで進行を遅らせたり、改善させたりすることができます。
ただし、中には病気による抜け毛もあります。少しでも不安を感じたら、かかりつけの医師や最寄りの皮膚科を受診して、診断・治療を受けるようにしてください。