多くの人がシャンプーのし過ぎ?
皆さんは、普段どれぐらいの頻度でシャンプーをしていますか?
シャンプーをすると洗いあがりはさっぱりした感じがしますが、だからといって1日に何度もシャンプーをしてはいないでしょうか。
市販されているシャンプーの多くは、洗い上がりがさっぱりしますが、その分洗浄力も強いです。
このように洗浄力の強いシャンプーを、1日1回ならまだしも、1日に何度も使うのは髪にも頭皮にも良くありません。
もちろん、髪を洗わなすぎることも頭皮にとって良くありません。皮脂や汚れが毛穴につまり抜け毛の原因になってしまいます。
しかし、普通に生活している分には、髪を洗わなすぎるという人は少ないでしょう。むしろ髪を洗いすぎて抜け毛が増えている人が珍しくありません。
適切なシャンプーの頻度は?
では、適切なシャンプーの頻度とはどれぐらいなのでしょうか?
結論から言うと、2~3日に1回のシャンプーにした方が頭皮の状態が良好になる人も少なくありません。
若い人や生まれつきの体質などで皮脂の分泌が多い人もいるので、髪を洗う適切な回数は個人差があります。
しかし、意外かも知れませんが、ほとんどの人は毎日シャンプーを使わなくても十分に髪を清潔に保つことができるのです。
むしろ、毎日のシャンプーで皮脂を落とし続けていると、頭皮はそれを補うために皮脂をたくさん分泌するので、逆に皮脂が多すぎる状態になってしまいます。
皮脂が多すぎると頭皮トラブルが起こりやすくなり、抜け毛が増える原因になります。
何が何でも毎日シャンプーしなければという先入観にとらわれず、お湯だけで洗う日を設けるなど、自分の体質に合わせてシャンプーの回数や方法を工夫してみましょう。
ただし急にシャンプーの回数を減らすのではなく、徐々に回数や方法をを工夫してみるのがポイントです。
知っておきたいシャンプーの種類の違い
シャンプーといっても、現在はノンシリコン、アミノ酸系など様々な種類が市販されていますよね。
値段が安いとか、よく聞くブランド名だからといった理由で、なにげなく選んでいる人が多いのではないでしょうか。
しかし、普段何気なく使っているシャンプーが頭皮に合っていないせいで抜け毛になっている場合があるので、抜け毛を減らしたいのならシャンプー選びにも気を配りましょう。
特に普段お店でよく目にするシャンプーは、皆さんが思っているより洗浄力が高いものなので、使い方に工夫が必要です。
合成洗剤系シャンプー
市販の多くのシャンプーには合成洗剤が含まれています。
合成洗剤は安価で手に入れやすいものが多いです。また洗浄力が強いのも特徴です。
しかしその洗浄力の強さが頭皮の洗い過ぎにつながっている場合があるので注意が必要です。また、合成洗剤に含まれている化学物質が頭皮に刺激を与えている場合もあります。
特に合成洗剤系のシャンプーの洗浄成分である合成界面活性剤は、高い洗浄力を持つ代わりに、肌のバリアにも簡単に浸透してしまうので肌を荒らす危険性があると言われています。
合成界面活性剤は元々自然界にはないものなので、習慣的に使用していくと肌にどのような影響があるのかまだまだわかっていないというのが現状なのです。
合成洗剤系のシャンプーを使うときは、自分の頭皮に刺激や違和感を感じないか確認しながら使っていくことが大切です。
天然成分を使ったシャンプー
最近お店で売られているシャンプーの中に、「アミノ酸系のシャンプー」というものがあります。CMでも盛んに宣伝されていますよね。
アミノ酸系のシャンプーは、天然成分を元につくられた界面活性剤が洗浄成分となっています。一般的にな石油由来の合成洗剤よりも、頭皮への刺激が少ないといわれています。
しかし、人によってはアミノ酸系シャンプーでも刺激が強過ぎたり頭皮に合わないことも考えられます。
石けん系シャンプー
合成洗剤系やアミノ酸系のシャンプーが合わない……という人は、シャンプーを使って洗う回数を減らすか、石けん系のシャンプーを使ってみましょう。
特に頭皮への影響が心配な人は、純粋な石けんを使って洗うのも良いでしょう。
石けん系のシャンプーは洗浄力はあまり強くありませんが、人の頭皮になじみやすいといわれています。
ただし、使用感は通常のシャンプーに比べてあまり良くありません。洗った後、頭皮や髪がゴワゴワしたり、きしんだりする人もいます。
髪のきしみなどを感じたときは、指通りを良くするためにトリートメントを使う人が多いです。
しかしトリートメントはシリコンなどの化学的な成分で髪をコーティングするものが多いので、これでは石けん系シャンプーを使う目的からすれば本末転倒になってしまいます。
石けん系シャンプー後の使用感を良くする方法としては、クエン酸をリンスとして使うことがおすすめです。
クエン酸はスーパーなどで安価で手に入れることができます。大さじ1,2杯のクエン酸を水やぬるま湯(300㎖ほど)で薄めるだけで、手作りリンスの完成です。1週間分くらいをペットボトルなどで作り置きしておくと便利です。
これを石けんシャンプー後に髪になじませ、その後良く洗い流しましょう。これで髪はかなりサラサラになりますし、頭皮にもやさしく抜け毛の心配も少なくなります。
お湯だけで洗う「湯シャン」
石けん系のシャンプーでも刺激が強すぎるという人は、お湯のみで髪を洗う「湯シャン」を試してみるのもおすすめです。
湯シャンだけでは髪がべたつくのでは?というイメージがあるかもしれません。
しかし、普段から皮脂の落とし過ぎに気を付けることによって、徐々に皮脂の過剰な分泌が抑えられてきます。
最初のうちは慣れないかもしれませんが、湯シャンを習慣にすると、少しずつ頭皮のべたつきは感じられなくなっていきます。
それでも汚れやべたつきが気になる場合は、何日かおきにシャンプーをしたり、整髪料を使った後はシャンプーをするなど、臨機応変に対応しましょう。
頭皮に優しいシャンプーの仕方は?
「シャンプーなんて、適当にパパッと洗うだけ」と思いがちですが、普段無意識に行っているシャンプーの方法が、抜け毛の原因になってしまっていることも考えられます。
抜け毛を減らすには、頭皮へのダメージが少ないシャンプーの仕方をすることが重要です。そのためのポイントを見ていきましょう。
ブラッシングと予洗い
洗浄力の強いシャンプーは、頭皮に刺激を与えることがあります。頭皮への刺激を少なくするためにも、できるだけ使うシャンプーの量を少なくしましょう。
そのためにはブラッシングと予洗いが大切です。
前もってある程度の汚れを落としてからシャンプーをすれば、使うシャンプーの量を抑えることができます。
髪を濡らす前にしっかりとブラッシングをして、フケや埃などの汚れを落としましょう。その後で、お湯だけを使って予洗いを行ってください。
40℃くらいのお湯であれば、お湯だけで髪の汚れの大半は落とせるといわれています。
シャンプーをよく泡立てる
シャンプーをするとき、いきなり頭にシャンプーをつけて洗いながら泡立てていませんか?しかし、この方法だとシャンプーの使用量が多くなってしまいます。
シャンプーをするときは、まず手にシャンプーを出し、充分に泡立ててから頭につけるようにしましょう。そうすることでシャンプーの使用量を減らすことができるだけでなく、すすぎ残しも少なくすることができます。
シャンプーをつけて頭皮を強くこすらない
シャンプーの際、ある程度髪が抜けるのは自然なことです。しかし、あまり強い力でゴシゴシと髪を洗うことは避けましょう。
シャンプーをするときはあくまでも「優しく」がポイントです。シャンプーを使って洗うときは頭皮は指の腹で軽くマッサージする感覚で十分です。指先で力を入れて洗うより、指の腹で洗う方が泡立ちも良くなります。
頭皮の汚れを落としたい場合は、お湯での予洗いを念入りに行ってください。
しっかりと洗い流し、よく乾かす
髪を洗った後にしっかりとシャンプーが残らないように洗い流すことは最も大切です。
洗い残しがあると、シャンプーの成分がその後ずっと頭皮に残ったままになってしまいます。
また、髪を洗った後はしっかりとタオルで水気をふき取り、ドライヤーでよく乾かすようにしましょう。
濡れたままも放置すると、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮の環境を悪化しやすくなります。もちろん抜け毛が増える原因にもなります。
自分に合ったシャンプーで抜け毛を防ごう!
普段から、なんとなく頭にかゆみや乾燥した感じなどの違和感を感じてはいないでしょうか?シャンプーの種類や方法が自分に合っていない事が原因になっているかも知れません。
かゆみや乾燥を放置しておくと、抜け毛が増えたり、将来的に薄毛になってしまったりすることもあるので、できるだけ早めに対策を行いましょう。
刺激の少ないシャンプーを試してみたり、シャンプーの方法を少し工夫するだけでも対策になりますので、無理のない範囲でできることから対策を始めてみて下さい。
様々な方法を試す中で、頭皮のかゆみやフケ、湿疹などの異常が現れたときは、我慢せずに病院を受診しましょう。