目次
AGAってどんな症状?
「AGA」という名前を聞いたことはあっても、具体的にどのような症状なのか知らないという人は少なくないと思います。
AGAは最も多い薄毛の原因です。
AGAを発症すると、髪の毛が細く短くなり、抜けやすくなってしまいます。
AGAを発症する・しないには遺伝的な要素も強く関わっているとされており、もし両親や祖父母で薄毛に悩んでいる人がいたのなら、自分もその体質を受け継いでいると思って良いでしょう。
どのくらいの人がAGAになるの?
AGA-newsに掲載されている情報によると
AGA(エージーエー)の人は全国で約1,260万人、そのうち気にかけている人は約800万人、何らかのケアを行ったことのある人は約650万人といわれています(板見 智:日本醫事新報 2004; No.4209: 27-29より)。
とあります。約10人に1人がAGAで悩んでいる計算です。
女性も無関係ではないAGA
AGAは男性独特の症状だと思われがちですが、女性も無関係ではありません。
女性の場合、男性と違って髪の毛の脱毛はあまり見られませんが、全体的に髪の毛が細く柔らかくなり、ボリュームが少なくなったように見えます。
結果として分け目が目立ってきたり、おしゃれが楽しめなくなったりします。
AGA対策を知る前に、AGAの3つのタイプを知ろう!
AGAと一口にいっても、その症状の現れ方には3つのタイプがあります。
まずAGA対策を知る前に、その3つのタイプをおさらいしておきましょう。
1.頭のてっぺんから薄くなってくるタイプ
このタイプは、頭のてっぺんから薄毛が目立ってくるタイプです。
頭頂部から薄毛が目立ってくるため、コンプレックスとなりやすいタイプでもあります。
2.生え際から薄くなってくるタイプ
髪の毛の生え際からM字型に薄毛が目立ってくるタイプです。
3.前髪が後退するタイプ
前髪がどんどん後退して、額が広くなっていくタイプです。
いずれのタイプも放っておくと少しずつ進行して、後頭部と側頭部の髪を残して髪の毛が抜け落ちてしまいます。
早期発見・早期対策・早期治療ができれば、進行を遅らせたり、現代の状態をキープすることもできますので、「もしかして……?」と思ったら、AGA対策を始めましょう。
AGAで髪が抜けるメカニズム
それでは、どうしてAGAを発症すると髪の毛が抜けるのでしょうか?
それには、AGAを引き起こすホルモンの働きが関係しています。
私たちは男女問わず、体の中に「男性ホルモン」を持っています。
男性ホルモンは、普段の生活の中で、集中力を高めたり、筋肉を増やしたりするのに欠かせないホルモンです。
しかし、この男性ホルモンが、「5α-リダクターゼ」という酵素と結びつくと、脱毛を引き起こす「ジヒドロテストステロン」というホルモンに変化してしまいます。
ジヒドロテストステロンが増えてくると、髪の毛が健やかに成長しにくくなり、短く細い髪の毛になってしまいます。そして、太く長く成長するまえに抜け落ちてしまうのです。
男性の場合、頭頂部や前頭部に5α-リダクターゼが多いため、その部分にジヒドロテストステロンが増えやすく、薄毛になりやすいと言われています。
一方で、後頭部や側頭部は5α-リダクターゼの量が少ないため、薄毛になりにくいのです。
女性のAGAにはホルモンバランスが関係している
女性のAGAには、ホルモンバランスが大きく関係しているといわれています。
女性は、男性と違い毎月の生理や妊娠・出産、更年期などで大きくホルモンのバランスが変化します。
通常であれば女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが取れているのですが、妊娠・出産や更年期などでそのバランスが崩れると、男性ホルモンが多くなりすぎてしまいます。
すると、多くなりすぎた男性ホルモンと5α-リダクターゼが結びつき、ジヒドロテストステロンが作られてしまうのです。
女性の場合も、ジヒドロテストステロンの影響で髪の毛が健やかに育ちにくくなります。
しかし、男性と違ってもともと体の中に持っている男性ホルモンの量が少ないので、男性のように髪の一部が脱毛してしまうということは起こりにくいのです。
AGAは早期発見・早期対策が重要!
AGAの初期症状が見られたとして、いったいどのような対策を行えば良いのでしょうか?
AGAは進行性の症状です。放っておくと、どんどん症状が進行してしまいます。
症状が進行すればするほど治療も難しくなってきますので、早期発見・早期対策が大切です。
まずAGAの症状を抑えるには、男性ホルモンから脱毛ホルモンである「ジヒドロテストステロン」が作られにくくする必要があります。
そのためには、男性ホルモンをジヒドロテストステロンに変化させる酵素の働きを弱めるのが効果的です。
育毛剤などを使用することで酵素の働きを抑えることができるので、AGA専用の育毛剤などを使用してみましょう。
次の項目では、男性・女性それぞれに具体的な対策法をご紹介します。
AGAかも……と思ったら行いたい対策~男性編~
①「アミノ酸系のシャンプー」を使う
まず、普段使っているシャンプーを見直しましょう。
頭皮に刺激の強いシャンプーは、頭皮を乾燥させてしまいます。
乾燥した肌は外部からの刺激に敏感になっている状態です。頭皮への刺激は抜け毛が増える原因にもなるので、頭皮を乾燥させないようにしましょう。
石油由来の界面活性剤が配合されているシャンプーではなくココイルグルタミン酸、ココイルアラニンなどのアミノ酸由来の界面活性剤を使っているシャンプーがおすすめです。。
②頭皮を優しく洗う
頭皮を強い力で洗うと、その刺激がストレスになってホルモンがたくさん分泌されすぎてしまいます。
頭皮を洗う時は爪を立てないように気を付け、手の平で優しく揺らすように洗いましょう。
指の腹でマッサージをする人がいますが、敏感な頭皮には刺激になるのでやり過ぎないように注意してください。
③頭皮マッサージ・ツボ押しで血行を良くする
血液は栄養の運び手です。また頭頂部は皮膚が薄く、硬く、血行不良の状態に陥りやすい場所です。きちんと日頃からケアしましょう。
オススメの血流改善のツボは、耳たぶの裏にある翳風(えいふう)と頭のてっぺんにある百会(ひゃくえ)の2つです。それぞれ約3秒ほど押して離してを繰り返してみましょう。
④髪に良い栄養をとる
血流に乗って届けられる栄養の量を増やしましょう。
特に毛髪の原料となるタンパク質、血行促進・毛髪の老化を防止するビタミン、健やかな髪の育成を助けるミネラルは積極的にとりましょう。
⑤睡眠は時間と質に気を付ける
睡眠はホルモンの正常な分泌の促進、疲労やストレスの改善とAGA対策には良い効果しかありません。是非、質のいい睡眠を十分にとることで頭皮の環境を整えましょう。
睡眠時間は1日最低5時間は確保したいものです。
また、睡眠の質にも注目しましょう。
夜中に何度も目が覚めたり、寝て起きた時に体が強張っていたりするのは、質の良い睡眠が取れていない証拠です。
寝る前にストレッチを行ったり、寝具や寝室の環境を見直したりして、ぐっすり眠れるよう工夫しましょう。
http://scalp-d.angfa-store.jp/hair-doctor/scalpcare/sleep/
⑥ストレスの発散をする
ストレスが溜まると、男性ホルモンがたくさん分泌されすぎてしまいます。普段から軽く殻を動かしたり、趣味に打ち込む時間などを設けて、ストレスを上手に発散しましょう。
⑦軽い有酸素運動をする
軽い有酸素運動には血行を改善、活性酸素の発生を防ぐ役割があります。特に血液は毛髪に酸素や栄養を送る役割があるので、血行を良くするためにも、生活の中に運動を上手く取り入れてみましょう。
⑧節煙・禁煙
タバコは全身の血行を悪くしてしまいます。
健康のためにも、節煙・禁煙に取り組みましょう。
⑨育毛剤を使う
育毛剤にはテストステロンをジヒドロテストステロンに変える酵素の働きを抑える効果や、血行改善の効果あります。
AGA用の育毛剤を使うことで症状の進行を遅らせることができる場合もあるので、薬局などで薬剤師に相談してみましょう。
⑩専門のクリニックや病院へ行く
抜け毛が増えてきたな、と思ったら病院に行って原因を突き止めましょう。
薄毛は皮膚科または専門のクリニックで診てもらうことができます。
自己判断でケアを始めず、医師の診断を受けた上でできることから対策を始めましょう。
AGAかも……と思ったら行いたい対策~女性編~
①大豆製品を摂取する
女性のAGAは、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが乱れることで起こります。
普段から大豆製品を食事に取り入れるなどして、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンを摂取しましょう。
ただし、イソフラボンの摂り過ぎはかえって健康に悪いこともあるので、一日の摂取目安量は守ることが大切です。
1日の摂取目安量の上限は1日70~75mgとされています。
https://column.asken.jp/glossary/glossary-5966/
②規則正しい生活を心がける
規則正しい生活もホルモンバランスを整えるために重要です。普段の生活習慣を見直しましょう。
睡眠は1日最低5時間を目安に、食事は3食バランスよく、適度な運動も行うように気を配ってください。
③身体を温める
女性のホルモンバランスを乱れさせる大きな原因の一つが「冷え性」です。女性は筋肉が少なく、約7割の女性が冷え性に悩まされているといわれています。
温かい飲み物を飲んだり、筋トレを行ったり、1時間おきに軽く体を動かしたりして積極的に身体を温め、ホルモンバランスの乱れを引き起こす冷え性を改善しましょう。
④育毛剤を使う
育毛剤は、男性ホルモンを脱毛ホルモンに変える酵素の働きを抑えたり、血行を良くしたりしてくれます。女性専用の育毛剤もあるので、必要に応じて使用してみると良いでしょう。
⑤専門のクリニックや病院へ行く
最も確実な対策は病院やAGA専門のクリニックを受診することです。勇気を出して早めに病院を受診しましょう。
なお、女性のAGAはホルモンバランスの乱れから起きていることも多いため、婦人科でも相談できることがあります。
こんな症状が見られたら要注意!AGAの初期症状
それでは、AGAを早期発見するにはどうすれば良いのでしょうか?
次のチェック項目に従って、普段の生活を振り返ってみましょう。
AGAの初期症状~男性編~
男性の場合、次の症状があるかチェックしてみましょう。
- □父や母、祖父母に薄毛の人がいる
- □最近、抜け毛が増えた
- □細く短い抜け毛が増えた
- □全体的に髪のボリュームが減った
- □最近、髪が産毛のように細くなった
- □髪がセットしづらくなった
- □髪が柔らかくなり、コシがなくなってきた
- □思春期以降薄毛になり悩んでいる
- □薄毛がゆっくりと進行している気がする
- □額が広くなったと感じる
- □頭頂部が薄くなったと感じる
もし一つでも思い当たる症状があれば、AGAの可能性があります。
普段から自分の髪や頭皮の様子に気を配り、AGAの早期発見に努めましょう。
AGAの初期症状~女性編~
それでは、女性のAGAの場合はどのような症状に注意すれば良いのでしょうか?
女性のAGAは男性のAGAと異なるメカニズムで起こります。
その点に注意して、普段の生活をチェックしてみましょう。
- □父、母、祖父母に薄毛の人がいる
- □食生活に偏りがある
- □慢性的な運動不足である
- □不規則な生活をしている
- □肩こり、腰痛、関節痛などがある
- □ハードなダイエットをしている
- □昼間のぼせやすく、変な汗をかく
- □冷え性である
- □経口避妊薬(ピル)を服用している
- □生理不順である
- □髪の分け目が薄くなり、地肌が目立ってきた
- □若いころと比べて、髪が細くなったと感じる
もし一つでも気になることがあれば、女性のAGAを疑ってみましょう。
さらに詳しくセルフチェックを行いたい人は、AGA-newsのセルフチェックを参考にしてみてください。
http://www.aga-news.jp/secure/self_check/index.xhtml
早期発見のために病院を受診しよう!
AGAは進行性の症状です。
「AGAかもしれない」と思ったら、自己判断せず、専門の医師の診断を受けましょう。
AGAは放っておくと少しずつですが確実に進行します。
症状が進めば進むほど対策がしにくくなるので、早期発見・早期対策がとても重要です。
勇気を出して皮膚科や専門のクリニックを受診し、少しでも進行を遅らせましょう!