みかんは栄養満点!
すっかり「みかん」で定着していますが、皆さんはみかんの正確な名称を知っていますか?
「※※みかんとか〇〇みかんのことでしょ」と思うかもしれませんが、それはみかんのブランドです。
日本で一般的に「みかん」と呼ばれている果物(植物)は、正確にはウンシュウミカン(温州蜜柑)といいます。
中国の浙江省温州が昔から柑橘類の産地として有名だったので、それにちなんで名付けられました。
といっても、温州原産というわけではなく、熊本県~鹿児島県の沿岸付近が原産地だと考えられています。
現在でも、熊本県・長崎県・佐賀県などは、和歌山や愛媛に次ぐみかんの産地として有名ですよね。
昔から馴染みがある果物のため、家庭での消費量もバナナとリンゴに次いで第3位の消費量誇っています。
栄養面での特徴としては、ビタミン類がとても豊富なことが挙げられます。
ただビタミンが豊富に含まれているだけでなく、ビタミンAやビタミンB群、ビタミンEなどまんべんなく含まれているのが特徴です。
そして、柑橘類で摂れる栄養といえばビタミンCですよね。
みかんの場合、Mサイズのものを2~3個食べるだけでも、成人が1日に必要なビタミンCを摂取できてしまいます。
みかんの良さは、レモンやグレープフルーツに比べるととにかく気軽に食べられることです。
手で簡単に皮がむけるので、気が付いたら3個も4個も食べてしまっていたという経験のある人も多いでしょう。
みかんは、ビタミン類の他にも、カルシウムなどのミネラル類やクエン酸、ポリフェノールの一種であるヘスペリジン、香り成分のリモネンなど、さまざまな成分を含んでいます。
まさに、身近にある栄養の宝庫なのです。
みかんには多くの育毛効果が期待できる
みかんには、美肌効果やダイエット効果など、魅力的な効能が数多くあります。
そして1996年には、日本薬学会の年会でみかんが注目を集めました。
北里研究所のグループが、みかんの育毛効果に関する研究を発表したからです。
その内容を中心に、みかんに期待できる育毛効果を見ていきましょう。
毛乳頭細胞の活性化
みかんは、アスパラギン酸やヒドロキシプロリン、リジンといったアミノ酸が豊富です。
これらのアミノ酸には、毛乳頭細胞を増殖・活性化させる作用があることが判明しています。
毛乳頭細胞は毛根にあり、髪の成長をコントロールする重要な細胞です。
毛乳頭細胞が活性化すれば、薄毛の改善につながります。
5αリダクターゼの活動抑制
薄毛の中でも、特に重症化しやすいのがAGA(男性型脱毛症)です。
AGAは、5αリダクターゼという酵素によって引き起こされます。
みかんの香りの元であるリモネンは、5αリダクターゼの活動を抑制することがわかっており、育毛にとても効果的なのです。
頭皮の血行促進
元気な髪を育てるには、頭皮に十分な栄養を届けなければなりません。
ヘスペリジンはビタミンPとも呼ばれ、血流改善作用や毛細血管の強化作用、血中中性脂肪値・コレステロール値の低下作用などを持っています。
みかんを食べてヘスペリジンを摂取すれば、頭皮の毛細血管にも栄養が行き渡り、髪の健康をサポートしてくれるのです。
頭皮のアンチエイジング
活性酸素が細胞を傷つけると老化が早まる、という話はよく知られていますよね。
これは髪にとっても無関係ではなく、いつまでも元気な髪を保つためには、頭皮を活性酸素から守らなければなりません。
ヘスペリジンは、ポリフェノールに共通する特徴として、強い抗酸化作用を持っています。みかんを食べれば、活性酸素の活動が低下することによる頭皮のアンチエイジング効果が期待できるのです。
とっても簡単! みかん育毛剤の作り方
将来的には、みかんの成分を使った画期的な薄毛治療薬が開発される可能性もあります。
しかし、現在はまだ研究段階にすぎません。
みかんの育毛・発毛効果が医学的に認められたわけではないのです。
AGAの進行を抑制できる保証はないので、重度の薄毛の人は専門クリニックを受診した方が良いでしょう。
とはいえ、日常の薄毛対策としてなら、みかんを使う価値は十分あります。
普通にみかんを食べるだけでも良いのですが、せっかくですから育毛剤として使いたいですよね。
以下の方法で、みかん育毛剤を作ってみましょう。
材料
- ・みかん:5個
- ・ホワイトリカー(焼酎):35度を150ml
- ・密閉容器
作り方
- 1:みかんを水洗いし、皮をむく(中身は不要)
- 2:みかんの皮をザルなどに乗せ、カラカラになるまで2~3日日陰干しする
- 3:みかんの皮とホワイトリカーを密閉容器に入れ、1~2週間冷蔵庫で寝かせる
- 4:皮を取り除き、布でこしてスプレー容器に移せばできあがり
使い方
1日2回頭皮にスプレーし、よくマッサージしてください。
アレルギー反応が出る場合もあるので、いきなりたくさん付けずパッチテストをしましょう。
肌が弱い人は、少し薄めて使うのがおすすめです。
保存可能期間は2ヶ月程度(冷蔵庫で保管する場合)なので、早めに使い切ってください。
最低でも3~4ヶ月は使い続けることが大切です。
みかんを美味しく食べて育毛ケアをしよう
みかんは、育毛効果が期待できるとても身近な果物です。
何気なく食べていたものが育毛を助けてくれるとは、驚きですよね。
みかん育毛剤もとても安価に自作できるので、長く続けられます。
みかんをおいしく食べつつ、育毛のお供に使ってください。