空腹がダイエットに与える影響とは

空腹状態はダイエットに様々な悪影響を与えます。

まず、空腹時は体が軽い飢餓状態になっているため、体がエネルギーとして使いやすい糖や脂肪分を吸収しやすくなっています。
そのため、食べれば食べただけ、体が糖や脂肪吸収してしまうのです。

また、空腹時の体は筋肉を分解して体を動かすエネルギーを作り出します。
筋肉量が減ると、基礎代謝量も減って太りやすく痩せにくい体になってしまうので、ダイエット中は筋肉量を減らさないような工夫が必要です。

それだけでなく、ダイエット中は、摂取カロリーを制限するために、食事の量を極端に減らす人もいますよね？

しかし、極端に食事の量を減らしたり、食事を抜いたりすると、便秘になりやすくなるので注意しましょう。
便秘になると、腸内で悪玉菌が増え、腸内環境が悪くなり、腸の代謝が低下してますます痩せにくくなってしまいます。

空腹状態のまま食事をするのはNG

空腹の状態でご飯を食べるのは普段の倍美味しく感じますし、幸せを感じますよね。
しかし、空腹状態でいきなりごはんやパンをたくさん食べるのはダイエットに悪影響です。

空腹状態のまま食事をすると、血糖値が急激に上昇してしまいます。

血糖値は食後の血液中に含まれる糖の濃度を表す値で、血糖値が上昇するとインスリンが分泌され、血中の糖を全身に代謝させてエネルギーとして使います。
しかし、空腹状態で血糖値が上がりやすい食品、例えば白米や食パンなどから口にすると、血糖値が急上昇するのです。

血糖値が急上昇すると、糖がエネルギーとしてではなく、脂肪として蓄積されます。

また、急上昇した血糖値は食後に急降下し、再び空腹感を感じるようになるのです。
空腹状態で血糖値が急上昇することは、ダイエットに悪いだけではなく、糖尿病や心疾患など、病気リスクを上げる原因にもなります。

このように、ダイエット中の空腹状態はダイエットから健康にまで悪影響を及ぼすため、ダイエット中の空腹対策は必要不可欠です。

ダイエット中の空腹を紛らわす5つの方法

では、ダイエット中に空腹感を感じた時は何をすれば良いのでしょうか。
空腹感を感じた時にできる空腹を紛らわす方法を5つご紹介します。

①ガムを噛む

ガムを噛むことで脳にある満腹中枢が刺激され、空腹感を紛らわすことができます。
また、ガムを噛むとエネルギー消費量がアップするという研究結果もあるのです。

ダイエット中なので、ガムは普通のガムではなく、シュガーレスで糖分が含まれていないガムやキシリトールガムを選びましょう。

特にオススメなのがキシリトールガムです。
キシリトールは、野菜や果物などに含まれる天然の甘味料で、砂糖よりもカロリーが低く、さらに虫歯の原因になる酸を作らずに甘みを出します。

ガムは携帯しやすいので、外出する時に空腹感を感じた時にサッと食べられるので便利ですね。

②軽い運動をする

軽い運動は空腹感と空腹によるストレスの両方に効果があるのです。

軽い運動をすると、脳内にアドレナリンが分泌されます。
アドレナリンには肝臓に蓄えられた糖を血液に補う働きがあるので、血液に糖が程よく補われ、空腹感が和らぎます。

また、軽い運動をすると副交感神経の働きでリラックスでき、空腹感によるイライラが緩和されるのです。

軽い運動は、以下のようなじんわり汗をかく程度の運動を行いましょう。

• ・5分〜15分の昇降運動
• ・15分のスロージョギング
• ・5分×1日3回の体を動かす家事（雑巾掛けなど）

③炭酸水を飲む

水分不足は空腹感が増す原因になります。

水でも良いですが、無糖の炭酸水を飲むと炭酸ガスの働きでお腹が膨れ、満腹感が得られるので試してみてください。 また、炭酸ガスの効果でお腹が膨れると、腸が刺激されて便通も促進され、便秘予防にもなります。

炭酸水といっても、炭酸飲料ならなんでも良いというわけではありません。 コーラやサイダーなどのジュースは糖分がたっぷり含まれているため、空腹状態で口にすると血糖値が急上昇し、脂肪が付きやすくなってしまいます。

ダイエット中に飲む炭酸飲料は、無糖の炭酸水にしましょう。

また、炭酸水の飲み方にも注意が必要です。
炭酸水を飲むときは、常温のものを少しずつ飲むようにしましょう。1回あたり300mlが目安です。

冷たい炭酸水を一気に飲むと、胃が刺激されて食欲が増してしまいます。
炭酸水はガスの働きで血管を広げ、血流を良くする働きもあるので、代謝を高める効果も期待できるダイエットサポート飲料といえます。

④アロマの香りを嗅ぐ

料理をする前は空腹感でいっぱいだったのに、料理をしている間は空腹感が気にならなくなった、という経験はありませんか？

実は、食欲と香りには深い関係があります。
香りを嗅ぐと、脳の満腹中枢が刺激されるため、空腹感が紛れるのです。

強い空腹感に悩まされたときは、食欲を抑える効果のあるアロマオイルを使ってみましょう。

• ・グレープフルーツ
• ・レモン
• ・ペパーミント

上記の3つのアロマオイルには、食欲抑制効果があります。

清潔なハンカチやティッシュに、好みのアロマオイルを1滴垂らしてゆっくり嗅いでください。

気分のリフレッシュ効果も期待できるため、ストレス対策にも最適です。

⑤本物の食欲かどうか考えてみる

食欲にはニセの食欲があるのをご存知ですか？

誰しも、スーパーやコンビニに行って、美味しそうな食べ物を見た時、おなかが空いていないのに無性に食べたくなったりした経験があるかと思います。 それがニセの食欲です。

ダイエット中にふとお菓子などが目に入り、「食べたいな」と思ったら、5分間本当にお腹が空いているのか考えてみましょう。

冷静に考えることで、ニセの食欲に騙されずに無駄なカロリー摂取を抑えることができます。

どうしても何か食べたい！空腹状態で食べても良い食べ物

空腹対策をしてもどうしても何か食べたい、という時は無理に我慢をする必要はありません。

無理に食欲を我慢すると、ストレスになってしまいます。
空腹状態で食べても血糖値が上がりにくく、カロリーの低い食べ物をまとめたので、ぜひ参考にしてください。

ヨーグルト

高タンパク低カロリーなヨーグルトは、血糖値が上がりにくく、空腹状態で食べても悪い影響が起きにくい食品です。

タンパク質は腹持ちが良いので、小分けにされた少量のパックヨーグルトでも十分満足感が得られる点も空腹を和らげるのに適しています。

ダイエット中の空腹対策として、食べきりサイズのヨーグルトを常備しておくと良いでしょう。

ただし、フルーツが入っているものはカロリーも高く、血糖値も上がりやすいので、ダイエット中に食べるヨーグルトはフルーツなしのものを選んでくださいね。

ホットミルクまたは味噌汁

温かい飲み物は少しずつ口にするため、完食するのに時間がかかります。
時間をかけて飲むことで、満足感も得やすくなるので、小腹が空いたときは温かい飲み物を飲んでみましょう。

特にホットミルクはタンパク質が豊富で、体温を上昇させて消費エネルギーを増やしてくれます。

また、味噌汁は野菜や海藻など食物繊維が豊富な食品を具にすると、低カロリーでも食べ応えが出るだけでなく、血糖値の上昇を抑える効果も期待できますよ。

ダイエット中は空腹感対策が必須

空腹感を無理に我慢しても、逆に太りやすく痩せにくい体質になってしまいます。
空腹感を紛らわす方法を実践して、空腹感によるダイエットへの悪影響を防ぎましょう。

どうしても空腹感がひどい時は無理に我慢せず、空腹状態でも食べられるものを食べて、ストレスを溜めないようにしてくださいね。