ダイエットの基本は食事と運動
健康診断に行って「少し痩せましょうね」と言われたり、「揚げ物は控えましょうね」などと言われたことがある人は少なくないと思います。
中には一念発起してダイエットを始めたけれど、思うように結果が出ず、途中で諦めてしまった人もいるかもしれません。
ダイエットの基本は、食事と運動といわれています。
そのどちらが欠けても健康的に痩せることは難しく、場合によっては体を壊したり、リバウンドをしやすくなってしまったりするのです。
せっかくダイエットをするのなら、健康的に痩せたいですよね?
よく「〇〇を食べ続けると痩せる」とか「サプリメントを飲むだけで痩せる」などといった情報が雑誌などで紹介されていますが、いずれの方法も健康的なダイエットには向かない方法です。
あくまでも、ダイエットの基本は普段の食生活の見直しと適度な運動にあります。
食生活を見直して摂取カロリーを減らし、適度な運動で消費カロリーをアップさせれば、理論上は順調に体重を減らすことができるのです。
厳しい食事制限はストレスになる
ダイエットをしている人の中には、「炭水化物は一切食べない」とか「お昼はりんご1個だけ」といった極端な食事制限をしている人がいます。
確かに短期間で痩せることができる方法なのですが、栄養バランスの偏った食事は体に良いとはいえません。
長期的に見れば、体の健康を損なってしまうおそれがあります。
また、厳しい食事制限は大きなストレスになることも珍しくありません。
普段食欲が旺盛な人ほど食事制限がストレスになってしまい、結果としてドカ食いやヤケ食いにつながることがあるので、ストレスを溜めないためにも極端な食事制限を伴うダイエットは行わないようにしましょう。
どんな食事が理想的?
では、ダイエット中はどのような食事が理想なのでしょうか?
よく言われているのが「一汁三菜」の献立です。
主食のごはんに主菜、副菜2品、汁物を加えた献立は、バランスが良い献立のお手本といえるでしょう。
1日3食すべてを一汁三菜にする必要はありません。
例えば、
朝食……一汁三菜(パン、スープ、サラダ、ベーコンエッグ、果物)
昼食……単品(ナポリタン)
夕食……一汁三菜+α(ごはん、味噌汁、焼き魚、煮物、おひたし+漬物、果物)
など1日の内で一汁三菜を3回分食べられればOKです。
また、献立を考える際はカロリーにも気を配りましょう。
摂取カロリーを減らすことは、ダイエットの基本中の基本です。
1日に必要なカロリーは、年齢や性別、日中の活動量によって異なります。
ぜひ一度「日本医師会」のサイトで計算してみてください。
https://www.med.or.jp/forest/health/eat/01.html
なお、カロリー制限をする際は、1日あたりの摂取カロリーが1200kcalを下回らないようにしましょう。
1200kcalを下回ると、体が「このままでは飢え死にしてしまう!」と判断して省エネモードになります。
カロリーの消費を抑えて、脂肪を溜め込もうとするので痩せにくくなってしまうのです。
高たんぱく・低カロリー・低脂肪
では、ダイエット中の献立は具体的にどのような食材を使って作れば良いのでしょうか?
ダイエットに良いとされている食材の特徴は
- ・高たんぱく
- ・低カロリー
- ・低脂肪
です。
高たんぱくの食材は、筋肉の発達をサポートしてくれます。
運動をして筋肉が付いてくると、何もしなくても消費されるカロリー(基礎代謝量)がアップするので、徐々に痩せやすい体質に変わっていくのです。
効率的に筋肉を付けるためにも、たんぱく質が豊富に含まれている食材を積極的に献立に入れるようにしましょう。
高たんぱくの食材には、魚や鶏むね肉、豚肉・牛肉の赤身、大豆製品などがあります。
もちろん、献立を考えるにあたってはカロリーコントロールも大切です。
低カロリーな食材を積極的に活用することで、食事のかさを増し、満腹感を得ることができます。
低カロリーな食材には、こんにゃくや寒天などがあるので、上手に活用しましょう。
ダイエット中は、高脂肪な食材をできるだけ避けるようにするのもポイントです。
炭水化物やたんぱく質に比べると、脂肪は高カロリーです。
脂の多い肉を避け、赤身や胸肉などに変えることで大幅にカロリーをカットできる料理もあります。
また、調理方法も工夫しましょう。
余分な油はふき取る、油の量を控えめにする、オリーブオイルなど体に良いとされる油を使うなど工夫することで、より効率的にダイエットを進めることができます。
なるべく避けたい食材10選
それでは、食事を見直す上で避けたい食べ物を10点ご紹介します。
もちろん、一切食べてはいけないというわけではなく、たまに食べたり、量を控えめにすれば食べても構わないものです。
自分の体と相談しながら、賢く献立を考えていきましょう。
カロリーオフ食品
意外と盲点になっているのがカロリーオフ食品です。「ゼロカロリー」や「カロリーオフ」と書かれた食品は、ダイエット中に食べても罪悪感をあまり感じずに済みますよね。
しかし、カロリーオフ食品には人工甘味料などがたくさん使われています。
また、「低カロリーだからちょっとぐらい食べ過ぎても大丈夫」という油断を生みかねません。
カロリーオフ食品を食べるときは、食べ過ぎに注意するようにしましょう。
ケチャップ
意外と高カロリーなのが調味料のケチャップです。ケチャップには結構な量の糖分が含まれています。
また、味も良いためついついかけすぎてしまいがちです。
ケチャップを使う時は、おかずに掛けるのではなく、小皿にとっておかずに付けて食べるようにしましょう。
ケチャップの使いすぎによる糖分過多・塩分過多を防ぐことができます。
加工肉
ハムやソーセージなどの加工肉は、塩分・脂肪が多くカロリーも高いため注意が必要です。
美味しいからと食べ過ぎれば、当然カロリーオーバーになってしまいます。
加工肉を使った献立を作る際は、余分な油をふき取ったり、量を控えめにするなどの工夫が必要です。
揚げ物
ダイエット中避けたい食べ物の代表といっても過言ではないのが揚げ物です。
油で揚げることで、低カロリーの食材もあっという間に高カロリーになってしまいます。
揚げ物はできるだけ避けるようにしましょう。
どうしても揚げ物が食べたくなったら、たっぷりの油で揚げるのではなく、少し多めの油を使って「揚げ焼き」にすることでカロリーを減らすことができます。
スナック菓子
ポテトチップスなどのスナック菓子は、油で揚げてあるためカロリーが高く、塩分も多めです。
また、軽い食感なので、あっという間にたくさん食べられてしまい、満足感が得にくいのも避けるべき理由といえます。
間食にスナック菓子などをよく食べる人は、間食を噛み応えのあるおせんべいや果物・ナッツ類などに変えることから始めてみましょう。
また、どうしてもスナック菓子を食べたいときは、大袋ではなく小分けになった食べきりサイズを購入するのも一つの方法です。
インスタント食品
インスタントラーメンなどのインスタント食品には、脂肪や塩分などがたっぷりと含まれています。
パッケージの裏面などのカロリーを見れば、意外と高カロリーでびっくりした経験がある人もいるのではないでしょうか?
ダイエット中、インスタント食品はできるだけ避けたほうが良い食べ物ですが、どうしてもインスタント食品を食べざるを得ない時もあると思います。
そんな時は、ラーメンにたっぷりの野菜を入れたり、スープを残すなどの工夫をしましょう。
ジュースなどの清涼飲料水
皆さんは、普段どんな飲み物を飲んでいますか?
もしコーラやジュースなどの清涼飲料水をたくさん飲んでいるのであれば、それらを無糖のお茶に変えることから始めてみましょう。
ジュースなどの清涼飲料水には、砂糖がたっぷりと使われています。
当然その分カロリーも高いため、清涼飲料水の飲み過ぎは肥満につながってしまうのです。
どうしても甘いものを飲みたくなったら、果汁30%のジュースではなく、果汁100%のジュースを選ぶようにしましょう。
果汁100%のジュースの方が濃厚なので満足感がありますし、カロリーも控えめです。
ジュースの中には「ノンカロリー」や「カロリーオフ」を謳っているものもありますが、飲みすぎには注意しましょう。
「ノンカロリー」や「カロリーオフ」のジュースには、人工甘味料が使われていることが珍しくありません。
また、油断して飲みすぎると、当然太ります。
カロリーが半分のジュースでも、倍の量を飲めば摂取するカロリーは変わらないのです。
ケーキやドーナツ
ダイエット中ほど甘いものが食べたくなるものですが、ケーキやドーナツといったお菓子の食べ過ぎには注意が必要です。
糖分・炭水化物・脂肪とダイエットの天敵が一つになっており、カロリーも高く、中毒性も高いため、毎日食べ続けていると当然太ります。
たまに1個を食べるなら特に問題はありませんが、毎日のようにお菓子を食べているのであれば、徐々に減らしていきましょう。
ケーキなどの代わりに果物やナッツ類などを食べることで、少量でも満足感を得ることができます。
ドライフルーツ
「果物は体に良いから」とドライフルーツをたくさん食べる人がいますが、ダイエット中はドライフルーツの食べ過ぎに注意しましょう。
ドライフルーツの中には、保存性を高めたり、味を良くするために砂糖が使われているものもあります。
当然砂糖を使っている分、ただ乾燥させただけのものよりもカロリーが高くなるので、注意が必要です。
また、乾燥してかさが減っている分、ドライフルーツはついつい食べ過ぎてしまいがちです。
食べれば食べた分だけ摂取カロリーも増えるので、ドライフルーツを食べる際は量を控えめにするようにしましょう。
根菜類
じゃがいもなどの根菜類には糖質が豊富に含まれています。
意外とカロリーも高いので、野菜とはいえ、食べすぎには注意しましょう。
もちろん、一切食べてはいけないというわけではありません。
食物繊維やビタミンなども豊富に含まれているので、適度に献立に取り入れてください。
ただし、カロリーの高い根菜類を使った料理を食べるときは、ごはんの量を少し控えめにするなど「食事全体のカロリーがオーバーしないような工夫」をするようにしましょう。
美味しく食べて健康的に痩せよう!
健康的なダイエットは、食事の見直しと適度な運動無くして成り立ちません。
かといって、極端な食事制限やハードな運動は続きませんし、なによりストレスになってしまいますよね。
そんなときは、ダイエットに適した食材と避けたい食材を知り、できる範囲でカロリーをコントロールすることから始めてみるのがオススメです。
普段の食事の栄養バランスに気を配り、美味しく食べて健康的なダイエットを行いましょう。