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ランニングは誰でも気軽に始められる!
今、老若男女を問わずランニングが人気を集めていることはご存知ですか?「笹川スポーツ財団」の調査によれば、週に1回以上ランニングを行っている人はおよそ467万人にも上るといわれています。
ランニングは、特別な道具も必要ないので、手軽に始められる運動です。また、時間の自由がきくというのも多くの人に愛されている理由でしょう。
ランニングってどんな運動?
では、ランニングとはどんな運動を指すのでしょうか?
ランニング=走ること と思っている人がほとんどだと思いますが、ジョギングもまた走ることです。
この2つに違いはあるのでしょうか?
ランニングとジョギングは次の点が異なります。
速度 | 心拍数 | 体への負担 | |
---|---|---|---|
ランニング | 息がはずむ・息が切れる | 130~150 | 高い |
ジョギング | しゃべりながら走れる | 110~130 | 低い |
http://cp.glico.jp/powerpro/oxygen/entry62/
ジョギングに比べてランニングのほうが速度が速く、体への負担も高いといえます。
もちろん、ランニングのほうが消費カロリーも高いです。
ランニングを行う際は、ジョギングを準備運動代わりに行って体を温めてからランニングするようにするのがおすすめです。
ランニングで健康的にダイエット
「ランニングがダイエットに良い」そういわれるのには理由があります。
というのも、ランニングは一度に有酸素運動と無酸素運動を行うことができるため、効率よく脂肪を燃焼させて筋肉も鍛えることができるからです。
加えて、続けることで痩せやすく太りにくい、リバウンドしにくい体に変わっていきます。
それだけでなく、心肺機能が向上したり、ストレス解消にも効果があったりと、様々なメリットがあるので詳しく見て行きましょう。
ランニングで消費できるカロリー
ダイエットをする人にとって、「その運動でどれぐらいのカロリーが消費できるのか」というのは大きな関心事だと思います。
一般的に、運動で消費するカロリーは次の計算式で計算することができるので、計算してみましょう。
消費カロリー=運動の強度(メッツ)×時間(h)×体重(kg)×1.05
ランニングの運動の強度は、時速8kmで走った場合「8.3メッツ」です。
体重70kgの人が30分ランニングをすると
8.3(メッツ)×0.5(h)×70(kg)×1.05=約305kcal
30分で約305kcalも消費することができます。
これは、お茶碗1杯のごはん(180g)に匹敵するカロリーです。
当然のことながら、ランニングはウオーキングやジョギングよりも多くのカロリーを消費します。
ダイエットだけじゃない!ランニングのメリット
30分で約305kcalも消費できるランニングは、確かにダイエットに効果がありそうな運動ですよね。
しかし、ランニングにはダイエット以外にも様々なメリットがあるのです。
心肺機能の向上
ランニングをすると、体の中に酸素を取り込む力がアップします。
すると、体の血行が良くなって体温が上がったり、抵抗力がアップしたり、持久力がついたりします。
ストレス解消効果
皆さんは「ランナーズハイ」という言葉を聞いたことはありませんか?
ランニングをすると、幸福感を感じさせるホルモンの分泌が促されたり、気持ちを紛らわせたりすることができるので、ストレスが解消されるといわれています。
リズミカルな運動なので、瞑想状態に入りやすいというのもランニングのポイントです。
体全体が引き締まる
ランニングをすると、体全体の筋肉がまんべんなく使われます。
その結果、体のラインが全体的に引き締まり、スタイルが良くなるのです。
もちろん、走るときに姿勢を正すことで、背筋の伸びた美しい姿勢もキープできるようになります。
どうすれば効率的にダイエットできるの?
ダイエット以外にも様々なメリットがあるランニングですが、どうすれば効率的に行うことができるのでしょうか?
せっかくランニングをするのであれば、しっかりと効果が得られる方法で行いたいですよね。
ここで、ランニングの良さをしっかりと感じるために押さえておきたいポイントをおさらいしましょう。
走るペースを意識しよう!
ランニングは、有酸素運動と無酸素運動を同時に行うことができる運動です。
ダイエットと聞くと、脂肪を燃焼させる有酸素運動にばかり注目しがちですが、健康的なダイエットには無酸素運動も欠かせません。
無酸素運動を合わせて行うことで脂肪の燃焼率が高まるだけでなく、筋肉も付けることができます。
筋肉が付いてくると、何もしなくても消費されるカロリー(基礎代謝量)も増えてくるので、太りにくく痩せやすい体になることができるのです。
よりランニングの効果を高めるためには、走るペースを意識するようにしましょう。
「少しきついな」と感じるぐらいが最も良いペースです。具体的には「しゃべりながら走るのが難しいな」というぐらいのペースで走ってみましょう。
普段から心拍計を着けているのであれば、心拍数から自分に適したペースを判断してみてください。
ランニング時の理想的な心拍数は、最大心拍数の80%から90%とされています。
最大心拍数は「220-自分の年齢」で求めることができるので、一度計算してみましょう。
この時注意したいのが、「はじめから終わりまで、少しきついペースで走らなくて良い」ということです。
走りはじめから終わりまでずっと苦しい時間が続けば、やる気もなくなってしまいますよね。
あくまでも、走っている時間の内5分だけ、あるいは10分だけ、少し苦しいペースまたは最大心拍数の80%から90%のペースで走れば十分です。
正しいフォームで走ろう!
ランニングをする際は、走るフォームにも気を配りましょう。
正しいフォームで走ることで、体全体の筋肉を効率的に使うことができます。また、けがもしにくくなるので、一度鏡の前に立って自分のフォームをチェックしてみてください。
~正しいフォームのチェックリスト~
- □背筋は真っすぐに伸びていますか?
- □肩の力は抜けていますか?
- □顎を引いていますか?
- □ひじの角度は90度ですか?
- □歩幅が広すぎたり狭すぎたりしていませんか?
- □かかとから着地できていますか?
- □リズム良く呼吸できていますか?(2歩で息を吸って、2歩で吐く)
ランニング初心者であれば、歩幅を大きくし過ぎないようにしましょう。
歩幅が大きすぎると上半身がぶれやすくなり、フォームが乱れやすくなってしまいます。
正しいフォームで走ることができるようになると、徐々に楽に走れるようになってきます。
「ランニング=苦しく辛いもの」と思っている人は、まず正しいフォームを身につけることから始めてみましょう。
時間と頻度に注意しよう!
「やればやっただけ早く結果が現れる!」と思い、毎日1時間以上走ろうとする人がいますが、あまりおすすめしません。
長時間走ったからといって早く結果が現れるわけではありませんし、適度に休まなければ体を壊しやすくなってしまいます。
1回のランニングで走る時間は、初心者であれば30分程度でも十分です。
最低20分以上走れば、きちんと脂肪が燃焼されます。
頻度にしても、週に2回から3回が目安です。
特に初心者は意気込んで週に5回も6回も走ろうとしますが、そういう人に限って長続きしません。
なかなか結果が出なかったり、足や膝を痛めてしまったりして挫折してしまうのです。
ランニングは、無理のない頻度で、20分から30分程度行うようにしてください。
もちろん慣れてきたら徐々に時間や頻度を増やしていきましょう。
ランニング前の準備
誰でも気軽に始められるランニングですが、より快適にランニングを行うには道具や準備運動なども必要です。
道具をそろえよう!
快適にランニングを行うなら、専用のウェアやシューズを用意しましょう。
ウェア
快適にランニングを行うには、服装も重要です。
ランニングの時の服装は通気性が良く、汗をよく吸い、すぐ乾く服を着るようにしましょう。
特にボトムスはサポートタイツなどを上手に活用してください。
サポートタイツはテーピングの役割も果たしてくれるタイツです。関節に負担が掛かり過ぎるのを防いでくれるので、けがの防止にも役立ちます。
また、タイツは体のラインが隠れるパンツに比べて足も動かしやすいのがポイントです。
シューズ
ランニング用のシューズも準備するようにしましょう。
一口にランニング用シューズといっても、様々なタイプがあります。
スポーツ用品店などで相談しながら自分の足に合ったものを選ぶようにしましょう。
また、インソール(中敷き)も活用しましょう。
インソールを入れることで、より足にフィットし、走りやすくなります。
インソールによっては衝撃吸収機能があるものもあるので、こちらもスポーツ用品店で探してみてください。
心拍計
簡単なもので構わないので、心拍計があると自分に最適なペースの把握に役立ちます。
自動的に現在の心拍数を測ってくれるので、心拍計を見ながら走れば、ペースの上げすぎを防ぐことができます。
家電量販店などで売られているので、チェックしてみましょう。
準備運動を行おう!
いきなりランニングを始める人がいますが、ケガを防ぐためにも必ず準備運動をするようにしてください。
ストレッチなどで筋肉をほぐすだけでなく、軽くジョギングなどをして体を温めるのも良いでしょう。
ランニングをするときの注意点
ランニングのメリットは、1日や2日行ったところで実感することはできません。何事も継続することが大切です。
ここでは、ランニングを続けるために気を付けたいポイントをお話します。
無理をしないようにしよう!
「なんだか今日は走りたい気分じゃないなぁ」
「なんだか体の調子がイマイチだなぁ」
ランニングを続けていく中で、そんな日もあることでしょう。
そんな時は無理をせず、走るのは止めておきましょう。
「週に〇日行うと決めているから」と無理に走ったところで、モチベーションが低い状態では思うような効果も期待できません。
それだけでなく、けがもしやすくなってしまいます。
また、ランニング初心者は、短い距離を短い時間走るようにしましょう。
いきなり長距離を長時間走るのはけがの元です。
ランニングに慣れてきたら徐々に距離や時間を増やしていくようにしてください。
しっかり水分補給をしよう!
ランニングをする際は、積極的に水分補給をするようにしましょう。
真夏でなくても、汗をかけば体の中の水分が失われて、脱水症状を起こす危険性があります。
走る前はもちろん、走っている途中でもこまめに水分補給をすることが大切です。
汗をかくと体の中のミネラルも失われるので、飲み物はスポーツドリンクなどミネラルも補給できるものが良いでしょう。
けがには十分注意しよう!
どんなに結果が出てきていても、けがをしてしばらくランニングができなくなれば、続けることができなくなってしまいます。
けがには十分注意してください。
走るときはフォームを確認しましょう。
正しいフォームで走れば、膝や腰といった関節に負担をかけることなく走ることができます。
また、走り終わった後は必ずクールダウンの時間を作るようにしてください。
5分から10分程度ゆっくりとウオーキングしましょう。
クールダウンをすることで心拍数を落ち着かせ、血液の流れを通常の状態へと戻し、故障やけがを防ぐことができます。
食事を工夫してみよう!
ランニング前は、バナナやゼリー、リンゴなどを食べましょう。
この時、しっかりと食事しないことがポイントです。
ランニング前にしっかりとした食事をしてしまうと、内臓への負担が大きくなります。
しかし、糖質を取らずに運動するのは、エネルギー不足を招くので危険です。
ランニング中にエネルギー不足になると、体は筋肉を分解してエネルギーにします。
せっかく付けた筋肉が減ってしまうのを防ぐためにも、ランニング前に軽く食べるようにしましょう。
ランニングの後は、消化の良い炭水化物・たんぱく質を摂るようにしてください。
ダイエット中は炭水化物を避ける人が少なくありませんが、ランニングで炭水化物がたくさん消費されているので、補ってあげましょう。
また、運動後にたんぱく質を摂取すると、筋肉も付きやすくなります。
ランニングで太りにくく痩せやすい体に!
健康的なダイエットには、食生活の見直しと適度な運動が欠かせません。
ぜひ毎日の生活にランニングを取り入れて、太りにくく痩せやすい体を目指しましょう。
ランニングの良いところは、自分のペースで無理なく行えるところです。
あまりストイックに考えすぎず、気楽な気持ちで始めてみてはいかがでしょうか。