年齢で変わる私たちの体
「若い時に比べて疲れやすくなったなぁ」
「昔に比べて太りやすくなった気がする……」
日々の暮らしの中で、「年を取ったなぁ」と感じることもあるのではないでしょうか?
私たちの体は、年齢を重ねるごとに変化しています。
一般的に、私たち人間は年齢を重ねるごとに基礎代謝が落ち、痩せにくくなるといわれています。
また、関節などにトラブルが出てきて、思うように運動ができなくなったりする人もいます。
女性であれば、ホルモンバランスの変化なども起こります。
年代別のおすすめダイエットをお伝えする前に、まずはそれぞれの年代の体の特徴をかんたんにおさらいしておきましょう。
20代
20代の体は、十分な量の筋肉があるため、基礎代謝量も高い傾向にあります。
女性の場合は、上半身の脂肪率が低く、ヒップや脚の脂肪率が高いため、全体的に華奢な印象です。
年齢を重ねたことによる関節のトラブルなどもなく、体力もそれなりにあるので、毎日の運動も苦にならない年代です。
30代
30代になると、徐々に基礎代謝量が落ちてきます。それにともないカロリーオーバーになりやすくなり、結果として一気に太ってしまう人も少なくありません。
筋トレで筋肉を増やすことで基礎代謝量をキープすることができるので、積極的に体を動かしていきましょう。
また、この年代になると、食事の内容が体型に直結してきます。
40代
ホルモンバランスの影響で、女性は特に大きく体調が揺れ動く年代です。人によってはひどい更年期障害などに悩まされることもあるでしょう。
また、膝や腰といった関節にトラブルが表れやすくなる時期でもあります。
自分の体調と相談しながら、無理のないダイエットを行うことが肝心です。
50代
50代に入ると、男女ともに体調が安定しやすくなります。
ただし、気持ちは元気でも体は確実に年齢を重ねているのがこの年代です。
暴飲・暴食・睡眠不足・疲労などからの回復に時間がかかるようになります。
とにかく「無理をしない」ことが大切な年代です。
健康的に痩せるコツ
せっかくダイエットをするのであれば、健康的に痩せたいですよね?
いくらスリムになっても、体調を崩してしまっては元も子もありません。
健康的に痩せるには、次の4つのポイントに注意することが大切です。
年齢に合った方法で痩せよう
先ほどもお話した通り、私たちの体は年齢を重ねるごとに変化していきます。
健康的に痩せたいのであれば、年齢に合った方法でダイエットを行いましょう。
年齢を重ねて膝や腰が痛いのに、20代のころの気持ちで激しい運動をしては体を壊してしまいます。
「食べる量を減らせば痩せられる!」と20代の人がお年寄りと同じ食事をしては、日中に活動するためのエネルギーが不足してしまいます。
その年代に見合った食事と運動で、健康的に痩せられるよう工夫しましょう。
極端なことはしないようにしよう
どんなダイエットにもいえることですが、極端なダイエットは百害あって一利なしです。
例えば
- ・食事を1日1食にする
- ・特定の食べ物だけを食べ続ける
- ・サプリメントと置き換え食を使って、短期間で体重を落とす
- ・下剤に頼る
- ・何の準備も無く、長期間の断食をする
こういった方法は、体に大きな負担がかかるだけでなく、リバウンドしやすくなります。
自分の体と相談しながら、体に負担を掛け過ぎないような方法でダイエットをしましょう。
ダイエットに近道はありません。
無理な目標は立てないようにしよう
ダイエットを始める人の中には
- ・1か月で10kg体重を落とす!
- ・1日3万歩歩く!
- ・1週間でウエストを15cm細くする!
といった無理な目標を立てる人がいます。
しかし、無理な目標は挫折の元です。
目標が達成できないと途端にやる気が失われてヤケ食い・ドカ食いに走り、リバウンドしてしまう人が珍しくありません。
ダイエットは跳び箱と同じです。
まずは確実にクリアできそうな目標を設定し、それを確実にこなしていくようにしましょう。
「1か月で10kg落とす」のではなく「1か月間現在の体重をキープする」、「1日3万歩歩く」のではなく「毎朝10分間ウォーキングをする」、「1週間でウエストを15cm細くする」のではなく「毎日20回腹筋をする」など、達成できそうな目標を設定することが大切です。
ダイエットは長期戦と心得よう
ネット上の広告などを見ていると「3日でマイナス〇kg!」とか「一か月で驚きのウエストー〇cm!」といった文言が目に飛び込んできます。
そんな短期間でラクに痩せられるなら、こんなに魅力的なことはありませんよね。
しかし、短期間でラクに、劇的に痩せられるダイエット方法は存在しません。
第一、短期間で劇的な効果があるダイエットは体に大きな負担がかかるものがほとんどです。
健康的なダイエットには、毎日の食事と運動が欠かせません。そして、食生活の工夫も運動も、一朝一夕で効果が表れるものではありません。
ダイエットを考えているのなら、最低3カ月間は様子を見ましょう。気長に続けることが大切です。
それぞれの年代にあったダイエット方法
それでは、それぞれの年代に合ったダイエット方法をご紹介しましょう。
20代
20代は、筋肉量・体力ともに十分にあり、元々の基礎代謝量が高い年代です。
規則正しい生活習慣を身に付け、食事の内容を見直すだけでも痩せられる人が少なくありません。
食事は1日3食きちんと食べ、朝食を抜かないようにしましょう。食事は一汁三菜の献立を基本に、色々なものをバランス良く組み合わせてください。
間食にスナック菓子やケーキなどを避けるのも重要です。
その上で、ウォーキングやジョギングといった軽い有酸素運動を行うとより効率的に脂肪を燃焼させることができます。
極端なカロリー制限や食事制限に走りがちな年代ですが、そういったダイエット方法はリバウンドや体調を崩す原因になるので、行わないようにしましょう。
30代
30代になると、徐々に基礎代謝量が落ちてきます。20代のころと同じ生活をしていてはあっという間に太ってしまうので、少しずつ生活習慣を見直していきましょう。
食事は一汁三菜を基本とし、腹八分目を心がけてください。
夜遅くの食事は、胃腸に負担を掛けるだけでなく、脂肪を増やしてしまいます。夕食は20時ぐらいまでに済ませましょう。
体全体の筋肉量が減ってくる年代なので、意識的に筋トレなどを行うと基礎代謝量をキープしやすくなります。
ジムのマシンを使わなくても行える筋トレはたくさんあるので、ぜひ自宅で取り組んでみてください。
40代
徐々に体のあちらこちらにトラブルが出てくる時期です。女性であれば更年期も始まります。
この年代は、体調を第一に考えましょう。
バランスの良い食事・規則正しい生活・適度な運動を心がけ、体重を落とすよりも「体重をキープする」ことを目標にしてください。
無理なく行えるストレッチやウォーキング、リラックス効果の高いヨガなどに取り組むのがおすすめです。
50代
体調が安定してきて、気持ちもアクティブになってくる年代です。しかし、体は確実に年齢を重ねています。くれぐれも無理はしないでください。
これからも元気に健康で過ごすためにも、暴飲暴食・激しい運動などは控え、何事も「ほどほど」を心がけましょう。
暴飲暴食・疲労・寝不足などからの回復にはそれなりの時間がかかります。20代のころのように一晩寝ればあっという間に元気になるということはありません。
食事は極端に減らさず、腹八分目にするのがポイントです。
豆腐や納豆、たまご、魚などたんぱく質を積極的に摂って、筋肉が衰えるのを防ぎましょう。
運動はウォーキングやヨガなど自分が気持ちよく・無理なく取り組めるものを行ってみてください。
ただし、くれぐれも運動のし過ぎには注意しましょう。
年齢に合わせてダイエット方法を変えよう
健康的にダイエットをしたいのであれば、年齢に合った方法でダイエットを行いましょう。
年齢に合ったダイエット方法は、体に負担がかかりにくいだけでなく、無理なく行うことができるので気持ちの面でも負担が少ないものです。
年齢と共に変化していく体と上手に付き合いながらダイエットを行い、健康的な体を手に入れましょう。