ナッツは高カロリーで太る?
アーモンドやくるみ、ピスタチオなど、ナッツ類はおやつやおつまみに人気の食品です。
特にお酒を飲むときにおつまみとして食べるという人は多いのではないでしょうか。
しかし、ナッツ類はカロリーが高く、ダイエット中は控えるべき食品というイメージもありますよね。
無塩のミックスナッツでも、1袋25グラムのカロリーは160キロカロリーです。
ご飯は100グラムで168キロカロリーなので、少量のミックスナッツでもご飯と同じくらいのカロリーということになります。
ナッツで太るのは食べ過ぎが原因
確かにナッツはカロリーの高い食品です。
しかし、少し食べたからといってあっという間に太るということはありません。ナッツが太りやすいと思われるのは、ついつい食べ過ぎてしまいやすいからです。
ナッツ類はきちんと食べる量を調整して上手に取り入れれば、ダイエットに効果的な栄養素を豊富に摂取できるだけでなく、腹持ちも良い間食になるんですよ。
ナッツダイエットは、1日に決められた量のナッツを食べて、豊富な栄養を摂取しながら摂取カロリーをセーブするダイエットです。
ダイエット中にナッツを食べるときは、いくつかの種類のナッツを組み合わせて食べるようにしましょう。
ダイエットに良いナッツと栄養
では、ダイエットに良いナッツには、どんなものがあるのでしょうか。
また、それぞれに含まれるダイエットに良い栄養素を詳しく見ていきましょう。
アーモンド
ダイエットに良いナッツの代表がアーモンドです。
アーモンドは栄養豊富で、
- ・レタスの9倍、ごぼうの1.6倍の食物繊維
- ・抗酸化作用の強いビタミンE
- ・良質な油のオレイン酸
- ・カルシウムや鉄分など豊富なミネラル
など豊富な栄養素が含まれています。
また、アーモンドには糖と脂肪の蓄積を防ぎ、便として排出する効果も期待できるので、ぜひ積極的におやつに取り入れましょう。
豊富な食物繊維が便秘を防いでくれるので、腸内環境を整えて代謝を促進する効果もあります。
クルミ
アーモンドと合わせて積極的に摂るべきなのはクルミです。
クルミにはダイエットに良い脂肪が豊富に含まれています。
脂肪と聞くと「ダイエットの大敵!」と思う人も多いでしょう。
しかし、脂肪には体に良い脂肪と悪い脂肪があるので、全部の脂肪がダイエットの大敵というわけではありません。
脂肪の良し悪しは、脂肪酸の種類で分けられます。
- ・体に良い脂肪:オメガ3系・9系・6系の脂肪酸
- ・体に悪い脂肪:飽和脂肪酸とトランス脂肪酸
主に魚の脂肪分や植物油に含まれているオメガ3・9・6系の脂肪酸は体に付きにくい脂肪です。
それだけでなく、脂質や糖質の代謝促進、悪玉コレステロールの低下など、体に良い影響を与えます。
中でもオメガ3系の脂肪酸は血圧を下げる働きがあるので、心疾患の予防にも良いといわれているんですよ。
クルミには、このオメガ3系の脂肪酸が豊富に含まれているので、おやつに取り入れることで美味しく手軽にオメガ3系の脂肪酸を補うことができます。
ピスタチオ
ミネラルが豊富なピスタチオには、むくみを予防するカリウムや貧血防止に良い鉄分が豊富に含まれています。
むくみはセルライトの原因の一つなので、ダイエット中は積極的にケアするようにしましょう。
カリウムには、体内のナトリウム濃度を調整し、余分な塩分を水分と一緒に排出する働きがあるので、むくみを防いでくれる効果が期待できます。
カシューナッツ
カシューナッツは、カルシウムと亜鉛の含有量も豊富なナッツです。ダイエット中に不足しがちな栄養素を手軽に補うことができるので、ぜひ取り入れてみましょう。
ただし、含まれている糖質の量が多いので、食べる量には気を付けてくださいね。
カルシウムと亜鉛は、筋肉維持に欠かせないミネラルです。
健康的なダイエットには運動が欠かせませんが、その運動の効果を高めてくれるのでダイエット中は積極的に摂るようにしましょう。
質の高い筋肉が付いてくると、基礎代謝量もアップして痩せやすく太りにくくなりますよ。
ピーナッツ
ピーナッツは正式にはナッツ類ではなく、豆類です。
しかし、ナッツのように手軽に食べられて、栄養も豊富なのでぜひ他のナッツと合わせて摂取しましょう。
ピーナッツには約50%もの脂肪が含まれているため、小粒でも意外と高カロリーです。
しかし、この脂肪は体に良い脂肪のオレイン酸なので、あまり神経質にならなくても良いでしょう。
オレイン酸には糖や脂質の代謝を促進させる働きがあります。
ピーナッツは手軽に購入できるだけでなく、タンパク質や食物繊維、ビタミンA、ビタミンE、ミネラルがバランスよく含まれているのも魅力です。
ナッツダイエットのやり方
ナッツダイエットは、食生活にナッツを取り入れるだけというシンプルなダイエットです。
間食として食べたり、サラダなどにトッピングしたり、牛乳やヨーグルトと合わせてスムージーにしたりと、お好みの方法でナッツを取り入れてみましょう。
おすすめは間食にナッツ類を食べるやり方です。
アメリカとオーストラリアの共同研究では、間食にアーモンドを食べた人は、空腹感を感じにくく、食欲が暴走することがなかったという結果が出ています。
ナッツを食べるタイミング
「ナッツを食べるなら、いつ食べても同じだよね」と思う人もいるかもしれません。
しかし、よりナッツのダイエット効果を引き出したいのであれば、食べる時間にこだわってみましょう。
間食としてナッツを食べるときは、午後2時から3時の間に食べるのがおすすめです。
この時間帯は体に脂肪が付きにくくなるので、高脂質なナッツも安心して食べることができますよ。もちろん、食べすぎにはくれぐれも注意してくださいね。
1日に食べるナッツの量
「食べすぎには注意」と言われても具体的な量が分からないと調整しにくいですよね。
間食としてナッツを食べる場合は、1日当たり手のひらに軽く1杯(約25グラム)を目安にしましょう。
意外と少なく思うかもしれませんが、手のひらに軽く1杯でも150キロカロリー程度のカロリーがあります。
食べる際は、一気に25グラムを食べてしまうのではなく、小分けにして少しずつ食べるようにしましょう。
一口につき15回以上噛んで食べると、満腹中枢が刺激されて少量でも満足感が得られます。
予め小さな容器にナッツを25グラム量って入れておくと、食べ過ぎを防ぐことができますよ。
ナッツはアーモンドとクルミをメインに摂る
ナッツの中でも、特にアーモンドとクルミには体に良い良質な油と食物繊維が豊富に含まれています。
間食にナッツ類を食べるときは、アーモンドとクルミをメインに好みのナッツを組み合わせて、自家製ミックスナッツを作るのがおすすめです。
アーモンド・クルミとその他のナッツの割合は7:3を目安にしましょう。
ナッツダイエットの注意点
ナッツはカロリーが高く、種類によっては摂りすぎると体に悪い脂質を含むものもあります。
ダイエット中にナッツを食べるときは、ナッツの量と種類に注意しましょう。
ナッツを選ぶ際は、次の点に注意して選んでみてくださいね。
ナッツは無塩、ローストされたナッツを選ぶ
ナッツならどの商品を選んでも良い、というわけではありません。
市販のナッツの多くは、食塩や砂糖、油で加工されています。
加工されたナッツを食べ続けると、食塩や砂糖、油の摂取量が増えてダイエットに逆効果です。
ダイエット中に食べるナッツは、無塩の素焼きローストタイプを選びましょう。
最初は味がないと感じるかもしれません。
しかし、よく噛んで食べると、ナッツの香ばしい風味やほのかな甘味を楽しめるようになりますよ。
摂取目安量を守って食べる
ナッツは栄養豊富ですが、カロリーも多いので食べ過ぎると総摂取カロリーがオーバーしてしまいます。
ナッツダイエットでは、1日の摂取目安量を25グラムとしているので、目安量をオーバーしないように意識して食べましょう。
ナッツで栄養豊富にダイエット!
「高カロリー・高脂質でダイエット中は避けるべきもの」というイメージが強いナッツですが、食べ過ぎにさえ注意すれば、ダイエットの味方になります。
一つの種類のナッツを食べ続けるのではなく、いくつかの種類のナッツを組み合わせて間食に取り入れてみてくださいね。