そもそも糖質ってなに?
糖質と聞いて、皆さんはどんなものを思い浮かべますか?
甘いお菓子を思い浮かべる人もいれば、ごはんやパンといった主食を思い浮かべる人もいるかと思います。
一般的に、糖質と聞くと「炭水化物」や「砂糖」を想像する人がいますが、糖質の定義は「炭水化物から食物繊維を除いたもの」です。
ダイエット中はとにかく「悪いもの」と思われがちが糖質ですが、私たちの体には欠かせない栄養素です。
もちろん摂り過ぎは太る原因ですが、ある程度の糖質は私たちの体に必要不可欠なものと心得ておきましょう。
糖質の役割とは?
では、糖質の役割とは何でしょうか?
私たちの体にとって糖質・タンパク質・脂質は大切なエネルギーです。
中でも糖質は脳のエネルギーになります。
そのため、糖質を摂らなすぎると、頭が働かなくなってしまうのです。
かといって、摂り過ぎは禁物です。
糖質は、摂り過ぎると脂肪に変わり、肝臓や脂肪細胞に蓄えられます。
すると、内臓脂肪が増えるなどして健康リスクが高まってしまうのです。
糖質を制限しすぎるデメリット
ダイエットにおいて、糖質を制限することは効果的です。
しかし、糖質を制限しすぎるのは体を壊す原因にもなるので注意しましょう。
糖質が足りなくなると
- ・イライラする
- ・集中力が続かない
- ・筋肉が減ってしまう
- ・気分が悪くなったり、吐き気を催したりすることがある
など心と体に不調が出てくる場合も少なくありません。
糖質制限・低炭水化物ダイエットは、確かに短期間で効果を出すことができるダイエット方法ですが、素人が中途半端な知識で行うのは危険です。
1日の糖質摂取量を決めよう!
それでも糖質制限や低炭水化物ダイエットを行いたい人は、まず1日当たりの糖質摂取量を決めることから始めましょう。
1日当たりの糖質摂取量はどれぐらいハードなダイエットをするか、いつまでに結果を出したいかによって変わってくるので一概には言えません。
一般的に1日あたりの糖質摂取量の目安は1日当たりの摂取カロリー量の55%~60%といわれています。
農林水産省の「食事バランスガイド」を見ると
「主食(ごはんやパンなど)を5つから7つ食べるのが理想」となっています。
http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kenzensyokuseikatsu/pdf/check_chart.pdf
ご飯であればお茶碗4杯、パンなら6枚、麺類なら3杯程度が目安です。
http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/kakudaizu.html
上手に糖質をコントロールしよう
それでは、どうすれば上手に糖質をコントロールすることができるのでしょうか?
ここでは、糖質をコントロールするのに役立つ食材をご紹介したいと思います。
肉や魚の場合
肉や魚の場合、含まれている糖質が最も少ないのは「鶏の胸肉」です。100gあたりに含まれている糖質は0gと非常に優秀な低糖質食材であるといえるでしょう。
確かに魚に比べてカロリーは高めですが、皮を取り除くことで大幅にカロリーをカットできるので、ダイエット向きの食材になります。
一方、ソーセージやかまぼこといった加工食品は、加工の段階で糖質が加えられていることが多いため、糖質をセーブしたいときには向かない食材です。
野菜の場合
「もやし」は含まれている糖質の量が少ない野菜です。
100gあたりに含まれている糖質の量は0gで、価格も安く、様々な調理法で食べることができるため、ダイエットに適している野菜ということができるでしょう。
一方、「じゃがいも」や「ごぼう」といった根菜類には比較的糖質が多く含まれています。
また「さつまいも」や「かぼちゃ」のような甘い野菜も注意が必要です。
豆類や豆製品の場合
豆類や豆を使った食材の一つに「春雨」があります。低カロリーで食べ応えもあることから、ダイエット食材として人気がありますよね。
しかし、春雨は比較的糖質が多く含まれている食材なので、低糖質ダイエットを行いたい人には向きません。
というのも春雨の原料は、豆やじゃがいも由来のでんぷんだからです。
ダイエットに役立つ?人工甘味料
ダイエットをしていると、時々無性に甘いものが食べたくなったりしませんか?
そんな時は、お菓子などに使われている甘味料にも注目してみましょう。
砂糖やハチミツのほかに、最近では「人工甘味料」が使われている製品も増えてきました。
人工甘味料は、しっかりとした甘みを感じることができるのに低カロリーなので、食べても罪悪感が少ないのがメリットです。
含まれている糖質の量も少ないため、糖質をセーブするダイエットを行っている人には向いている甘味料といえるでしょう。
しかし、人工甘味料にもデメリットがあります。
食欲や甘いものを食べたい欲求に火をつけてしまうのです。
長い時間をかけてじっくりとダイエットに取り組みたい場合は、人工甘味料に頼りすぎないようにすることが重要です。
糖質を多く含む食品ランキング
糖質をセーブすれば、確かにある程度のダイエット効果があります。
でも、糖質を一切食べないというのは体に毒です。
糖質が多く含まれている食品を知って、賢く糖質をセーブしましょう。
順位 | 糖質(/100g) | 魚介類 |
---|---|---|
1 | 30.5g | 佃煮 |
2 | 13.9g | さつま揚げ |
3 | 13.5g | 竹輪 |
4 | 12.6g | 魚肉ソーセージ |
5 | 11.6g | なると |
6 | 11.4g | はんぺん |
7 | 9.7g | かまぼこ |
8 | 6.5g | いかの塩辛 |
9 | 0.8g | ほや |
10 | 0.4g | するめ |
11 | 0.3g | 干しエビ |
12 | 0.2g | ツナ |
13 | 0g | くらげ |
魚介類では、加工品に多くの糖質が含まれます。加工する際に糖質を加えることで、美味しさを引き出しているためです。
一方、加工されていない魚介類に含まれる糖質は少ないといえます。
良質なたんぱく質も摂ることができるので、ダイエット中は積極的に魚を食べるようにしましょう。
順位 | 糖質(/100g) | 豆類 |
---|---|---|
1 | 80.9g | はるさめ(緑豆) |
2 | 48.3g | あずき(つぶあん) |
3 | 20.3g | あずき(こしあん) |
4 | 17.5g | えんどう豆(茹で) |
5 | 15.8g | ひよこ豆(茹で) |
6 | 14.7g | 紅花いんげん(茹で) |
7 | 14.1g | きなこ |
8 | 12.9g | そらまめ |
豆類には全体的にたくさんの糖質が含まれています。しかし、一切豆類を食べないというのはやめましょう。
豆腐や納豆といった食材には、ビタミンや鉄分なども含まれています。
特に豆腐は腹持ちが良く、主食代わりに食べることもできます。
「糖質が多いから一切食べない」ではなく、食べ過ぎに注意して上手に食卓に取り入れるようにしましょう。
順位 | 糖質(/100g) | 果物 |
---|---|---|
1 | 25.0g | ドリアン |
2 | 21.4g | バナナ |
3 | 20.9g | アケビ |
4 | 15.6g | マンゴー |
5 | 15.2g | ぶどう |
6 | 15.0g | アメリカンチェリー |
7 | 15.0g | ライチ |
8 | 15.0g | ざくろ |
9 | 14.3g | 柿 |
10 | 14.0g | さくらんぼ |
果物には、比較的多くの糖質が含まれます。
特にバナナやマンゴー、ブドウといった果物はスーパーでも手軽に購入できる身近な果物です。
しかし、果物には食物繊維やビタミンも豊富に含まれているので、上手に食卓に取り入れましょう。
イチゴや夏みかん、桃、グレープフルーツなどは糖質が少なめでスーパーでも手軽に購入できるのでおすすめです。
順位 | 糖質(/100g) | 穀類 |
---|---|---|
1 | 81.2g | コーンフレーク |
2 | 61.6g | とうもろこし |
3 | 59.7g | オートミール |
4 | 55.6g | うどん |
5 | 54.8g | フランスパン |
6 | 53.6g | 中華麺(生) |
7 | 49.5g | 餅 |
8 | 47.1g | ライ麦パン |
9 | 46.6g | ロールパン |
10 | 45.6g | ナン |
パンや麺、ごはんには糖質が多く含まれています。しかしゆるやかな糖質制限を行う場合は、あまり神経質にならなくても良いでしょう。
ダイエットをするときにおすすめなのが「玄米」です。
ビタミンなどの栄養素もたっぷり含まれており、よく噛むことで満腹感も得やすくなります。
順位 | 糖質(/100g) | 海藻 |
---|---|---|
1 | 27.1g | 昆布の佃煮 |
2 | 25.1g | 乾燥昆布 |
3 | 22.0g | とろろ昆布 |
4 | 17.0g | 海苔の佃煮 |
5 | 16.6g | 味付け海苔 |
6 | 12.9g | ひじき(乾) |
7 | 8.3g | 焼き海苔 |
8 | 5.7g | カットわかめ |
海藻の場合、佃煮などにすることで砂糖由来の糖質が増えてしまいます。
しかし、わかめやひじきには食物繊維がたっぷりと含まれているだけでなく、鉄分なども含まれているので、積極的に食卓に取り入れましょう。
熱を通しても量が減らず、低カロリーのため、サラダなどに入れれば簡単にボリュームを出すことができます。
順位 | 糖質(/100g) | 食物 |
---|---|---|
1 | 86.3g | コーンスターチ |
2 | 85.6g | 葛粉 |
3 | 82.0g | さつまいもデンプン |
4 | 81.6g | 片栗粉 |
5 | 80.0g | 白玉粉 |
6 | 76.7g | 上新粉 |
7 | 73.4g | 小麦粉 |
8 | 65.4g | 蕎麦粉 |
9 | 60.0g | パン粉 |
10 | 19g | ふすま粉 |
小麦粉や片栗粉といった粉ものは、原料に小麦やじゃがいもを使っていることもあり、全体的に含まれる糖質量が多めです。
ダイエット中は食べ過ぎに注意しましょう。
順位 | 糖質(/100g) | ナッツ類 |
---|---|---|
1 | 25.0g | 銀杏 |
2 | 25.0g | 栗 |
3 | 20.0g | カシューナッツ |
4 | 14.4g | バターピーナッツ |
5 | 11.7g | ピスタチオ |
6 | 11.4g | 落花生 |
7 | 9.3g | アーモンド |
8 | 6.0g | マカダミアナッツ |
ナッツ類は、ダイエット中の間食に向いています。歯ごたえもあり、満腹感も得られるからです。しかし、食べすぎには注意しましょう。
含まれている糖質は決して少なくないので、1日当たりの目安は手のひらに乗るぐらいに留めておくのがベストです。
糖質をセーブして賢くダイエットしよう!
ダイエットは、食欲との戦いです。糖質を摂り過ぎると、その分食欲も増してしまうので、上手に糖質をコントロールしましょう。
しかし、糖質はセーブしすぎると筋肉を減らしてしまうため、痩せにくく太りやすい体になってしまいます。
「糖質を一切食べない」のではなく、適度に糖質を食べながら食生活を見直し、運動も行いながら健康的なダイエットを行ってください。
また、持病がある人や現在通院している人は、糖質コントロールをする前に必ず医師に相談しましょう。
人によっては大きく体調を崩す原因になってしまうことがあります。