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どうにかしたいガンコな便秘……その原因はダイエットかも!?

皆さんは、普段からスッキリ排便できていますか?ガンコな便秘をどうにかしたいあまり、便秘薬が手放せなくなっているという人もいるのではないでしょうか。

便秘の原因には様々なものが考えられますが、ダイエットも便秘と無関係ではありません。

ここでは、ダイエット中の便秘に悩む人に向けて、便秘解消のためのヒントをお伝えします。

便秘に悩む女性は2人に1人!?

驚くイメージ

唐突ですが、皆さんは毎日スッキリ排便できていますか?
トイレにいってもスムーズに排便できなかったり、排便してもなんだかスッキリしなかったりする人は決して少なくありません。

厚生労働省の「平成 28 年 国民生活基礎調査の概況」からは、便秘に悩む男性は人口千人に対して24.5、女性は45.7と、非常に多いことが伺えます。
また、女性に限っていえば、20代から30代の約半数の人が便秘を気にしているというデータもあるほどです。

日本消化器病学会の定義によれば、便秘とは「排便の回数が少なくなること」とされています。

排便の回数は長年の習慣によるところが大きいので、1日に〇回以上が正常とか、〇日以上出なかったら便秘ということはできませんが、次の条件に当てはまる場合は排便があっても無くても便秘ということができるとされています。

  • ・週に2回以上排便がなく、おなかが張って苦しい
  • ・毎日排便はあるが、排便してもスッキリせず残便感がある
  • ・便秘薬を使わないと排便できない

便秘は様々な原因で起こります。
その原因を簡単に見ていきましょう。

便秘のタイプは3種類

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便秘と一口にいっても、3つのタイプに分けることができます。
タイプによって便秘解消のために気を付けることも違ってくるので、まずは自分の便秘のタイプを知ることから始めましょう。

直腸性便秘

直腸性便秘は、便が直腸まで移動してきても便意を感じにくいために排便ができなくなっているタイプの便秘です。
寝たきりの人や、排便を我慢しがちな人に多いとされています。

このタイプは、便が出口のすぐそこまで来ているのに排便できないため、便が直腸に溜まって硬くなり、さらにスムーズに排便できなくなるという悪循環に陥りがちです。

毎日決まったタイミングでトイレに行く・便意を感じたら我慢せずにトイレに行くことを習慣づけることで、徐々に自分の力で排便できるようになります。

けいれん性便秘

けいれん性便秘は、腸が緊張してしまうためにスムーズに便が運ばれなくなるタイプの便秘です。
ストレスを感じやすい人に多いとされています。

けいれん性便秘は、便が腸の中をスムーズに移動しないため、コロコロとしたウサギの糞のような便になるのが特徴です。

また、人によっては便秘と下痢を繰り返す場合もあります。

けいれん性便秘は、普段からストレス発散やリラックスを心がけることである程度改善することが可能です。

弛緩性便秘は、大腸の働きが鈍くなって起こる便秘です。便が腸の中に長い時間留まって硬くなるため、スムーズに排便できなくなります。

弛緩性便秘

弛緩性便秘の原因には、運動不足や食物繊維・水分不足などが挙げられます。
3つのタイプの便秘の中では、最もダイエットと関係が深いタイプです。

ダイエットと便秘の深い関係

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ダイエットをしている方の中には、つらい便秘に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ひょっとすると、そのガンコな便秘の原因は、毎日のダイエットかもしれません。

便秘を悪化させないためにも、体に負担のかかるダイエットは今日でストップしましょう。
ここでは、ダイエット初心者が陥りがちな便秘になりやすいNGダイエットをご紹介します。

食べないダイエットは便秘になりやすい!

皆さんの中に、ダイエットのために食事を制限している人はいませんか?
今までの半分の量しか食べないようにしているとか、食事を抜いているという人は要注意です。そのダイエット法が便秘の原因になっている場合があります。

当たり前ですが、便は私たちが食べたものの残りかすでできています。
食べる量が少なくなれば、便の量も減ってしまうのは当然のことです。

もし今「食べないダイエット」を行っているのであれば、すぐにでもストップしましょう。

しっかり食べて、しっかり運動することが便秘解消の近道です。

下剤や便秘薬の乱用はダメ!

ダイエット中の人の中には、下剤や便秘薬を乱用している人もいます。
ちょっと食べ過ぎたとか、ちょっと体重が増えたといった理由で安易に下剤や便秘薬を使っていませんか?

下剤や便秘薬を使うことが習慣になってしまうと、下剤や便秘薬なしでは排便できなくなってしまう恐れがあります。
もちろん、体を壊すことにもつながりかねないので、薬の乱用は絶対にやめましょう。

下剤や便秘薬はあくまでも「どうしようもないガンコな便秘を解消する最終手段」です。
サプリメント感覚で毎日飲んでいると、自力で排便する力が衰えてしまいます。

しっかり食べてしっかり動こう!

食事のイメージ

ダイエット中便秘に悩んだら、次の項目をチェックしてみましょう。

  • ・食事は1日3食しっかり食べていますか?
  • ・一汁三菜を目安にバランス良く食べていますか?
  • ・1日1.5リットル以上の水分を摂っていますか?
  • ・積極的に食物繊維を食べていますか?
  • ・発酵食品を食べていますか?
  • ・しっかり運動していますか?

もし一つでもNOがあったとしたら、ダイエットが原因で便秘になっているかもしれません。

先ほどもお話した通り、食べなければ出すことはできません。
ハードな食事制限は止めて、1日3食しっかりと食べるようにしましょう。

献立は「一汁三菜」が理想です。
食物繊維の豊富な野菜やきのこ類、海藻類を使った副菜を添えるようにしてください。

また、味噌や醤油、ヨーグルト、チーズ、甘酒といった発酵食品には、腸内環境を整える働きがあります。

腸内環境を整えることでよりスムーズに排便できるようになるので、積極的に発酵食品を食卓に取り入れましょう。

スムーズな排便のためには、水分も必要です。
水を飲むと水太りするとかむくむといった理由でダイエット中水分を控える人がいますが、便秘解消のためには逆効果です。

1日1.5リットル以上を目安に、こまめに水分を補給しましょう。

そして最も大切なのが、適度に運動をすることです。
体を動かすことで腸の動きも活発になるので、便がスムーズに排泄されやすくなります。

ウォーキングやヨガといったゆったりとした運動でも十分なので、ぜひ積極的に体を動かしてみましょう。
また、おなかのマッサージやストレッチなども便秘解消には効果的です。

無理のないダイエットで便秘を防ごう

便秘になるダイエットというのは、水分が不足していたり、食事の量が十分でなかったり、どこか体に負担のかかるダイエットであることがほとんどです。

体に負担のかかるダイエットは今日でストップして、便秘知らずの健康的なダイエットを始めましょう。
健康的なダイエットの柱は、バランスの良い適量の食事と適度な運動です。

体に負担の少ない無理のないダイエットを行うことで、おのずと便秘も解消されます。

もしなかなか便秘が解消されなかったり、便に異常があるような場合は、一度内科または消化器科を受診して詳しい検査を受けるようにしましょう。

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